創作現場での経験から言うと、
ピロートークを扱うときは技術だけでなく倫理や安全性への配慮が何より大事になります。まず最優先なのは登場人物全員の同意が明確に示されていることです。セリフのやり取りや心情描写で「相手の合意」が自然に伝わるように書くと、読者にも安心感を与えられます。肉体的な描写に踏み込む場合は、詳細すぎる表現は避けるか、ソフトに示唆する程度に留めるとプラットフォームの規約や一般的なマナーに引っかかりにくくなりますし、想像の余地を残すことで読者の感情移入を促せます。
次に年齢と法的な問題には厳格であるべきです。キャラクターが未成年に見える描写や、年齢不明のまま性的描写をすることは重大なリスクを伴います。明示的に成人であることを書き、必要なら作品冒頭の注意書きに年齢表記を入れてください。実在の人物をモデルにした性的表現は避けるのが鉄則で、プライバシー侵害や中傷と受け取られる恐れがあるので取り扱いに細心の注意を。加えて、暴力や強制、パワーバランスの偏りがある場面を描く場合はトリガー注意(暴力表現、強制表現、精神的苦痛など)を必ず最初に付け、読む人が選べるように配慮すると信頼を得やすいです。
配布・掲載面でも気をつけないといけません。公開するプラットフォームの年齢制限やコンテンツタグのルールを把握して、R-18指定や「性描写あり」「暴力表現あり」といったタグで正確にラベリングしてください。サムネイルや作品タイトルに過度に性的な表現を使うと、未成年の目に触れやすくなるため控えめに。ファイル名やメタデータに過激な単語を入れない、サンプル画像はソフトな部分のみ見せる、といった細かい配慮が後々のトラブルを防ぎます。共同制作ならば参加メンバー全員の同意を文書化しておくとよいですね。
表現の仕方としてのコツもいくつか。口語的な会話を活かして相手との信頼感や安心感を描く、具体的な行為よりも感情や呼吸、距離感を描写して雰囲気を作る、やり取りの中で片方の尊厳が守られていることを示す──これだけで読後感は大きく変わります。最後に、自分が不快に思う要素があれば遠慮なく削る勇気も持ってください。創作は楽しさが根幹ですから、安全で配慮ある表現を積み重ねることが長く支持される秘訣だと感じています。