少年漫画の枠を超えた哨戒ロボット描写なら『プラネテス』が秀逸です。宇宙デブリ回収船の補助ロボットが、実は密航者監視システムとして機能していたという展開。硬派なSF設定の中に、社会
批評的な要素が巧みに織り込まれています。
『BLAME!』の世界観も見逃せません。無限に広がる都市構造の中で、主人公を執拗に追跡する自動警備システムの描写は、不気味さと美しさが共存しています。柘植さん独特のサイレントな演出が、ロボットの不気味な存在感を際立たせています。
こうした作品から感じるのは、単なる装置ではなく、その世界観を象徴する存在として描かれることが多いということ。特に日本の作品では、ロボットに人格的な要素を与える傾向が強いようです。