悪役の魅力を引き立たせるサウンドトラックといえば、やはりクラシックな暗黒のテイストと現代的なエッジを融合させた楽曲がぴったりですね。
『ブラック・スワン』のクリント・マンセルによる弦楽器の不協和音や、『ダークナイト』のハンス・ジマーが生み出す重低音の圧迫感は、悪役の不気味な存在感を増幅させます。特にジマーの『Why So Serious?』は、不安を煽る不規則なリズムが狂気を表現していて、聴く者の背筋を凍らせます。
アニメでは『進撃の巨人』の澤野弘之が作曲する合唱付きの戦闘曲も悪役のスケール感を演出可能です。『YouSeeBIGGIRL/T:T』の不穏なピアノと突然の爆発的なサウンドは、敵キャラの恐ろしい実力を印象付けるのに最適。ゲーム音楽なら『NieR:Automata』の『A Beautiful Song』のように、美しくも禍々しいボーカル曲が複雑な悪役像を描き出すでしょう。
意外なところではビョークの『Army of Me』も悪役のテーマに使えそうです。機械的なビートと冷たい歌声が、非情なアンタゴニストの内面を表現しています。個人的には、悪役の悲哀を表現するなら『ウォーキング・デッド』の終盤で使われた『Oats in the Water』のようなフォーク調の楽曲も効果的だと思います。儚さと残忍さのコントラストが、キャラクターの深みを増しますね。