具体的には、親しい人物同士の会話での「味方」は'ally'よりも'friend'や'one of us'の方が温度感が出る。一方、政治的演説や陣営を示す場面では'supporter'や'ally faction'のほうが適切だ。翻訳の際には直訳と意訳のバランスを取り、読み手がキャラクターの立ち位置を即座に理解できるかを重視している。
例として、魔法や派閥が絡む物語では、あえて'ally'ではなく'ally in name only'のような修飾を付けて曖昧さを残すこともある。『ハリー・ポッター』のような世界観では、単語の選び方一つで読者の受ける印象が大きく変わるから、言葉選びは遊びではなく設計作業に近いと感じている。
表題の英語化について触れると、訳者はそのタイトルを 'Sorry for Being Cute' としています。直訳に近い選択で、語感が日本語の軽い謝罪と自己肯定の混ざったニュアンスをうまく英語に移していると思います。
翻訳では語順や助詞のニュアンスをどう処理するかで印象が変わることが多いのですが、この英題は元の短さとリズムを保ちつつ、英語圏の読者にも意味がすぐ伝わるのが利点です。僕は他作品の英題、たとえば 'Kimi ni Todoke' が 'From Me to You' と訳されたケースを思い出して、タイトル一つで受け手の期待がかなり変わることを実感しました。
訳者の意図としては原題の持つ軽やかな自己主張を損なわず、かつ販促上のキャッチーさも確保する狙いがあったと考えています。個人的にはこの英題は作品の雰囲気に合っていると感じます。