成長を描くゲームというと、『The Last of Us Part II』のエリーの変化が強烈に記憶に残っている。最初の作品では無邪気だった少女が、復讐の連鎖の中で次第に心を蝕まれていく過程は、プレイヤーの選択と行動を通じて如実に感じられる。特に、敵キャラの背景を徐々に知るにつれ、暴力の正当性に疑問を抱かせる仕掛けが秀逸だ。
一方で『ディスコエリジウム』では、記憶を失った刑事の人格形成そのものがゲームプレイの核となる。会話選択がキャラクターの特性を構築し、アルコール依存症から回復する過程や、周囲との関係性の変化が統計数値として可視化される。この作品の真価は、プレイヤーの選択が単なる分岐点ではなく、主人公のアイデンティティそのものを再構築する点にある。