เข้าสู่ระบบ高校一年生の陰地憂(かげちゆう)は幼馴染の陽向葵に恋心を抱いていた。 だけど、陰地憂は『超』が付く程のネガティブ思考。常にジメジメしていて、その上、性格も暗い。だからいつも独りボッチ。 逆に、彼が恋心を抱いた幼馴染の陽向葵は『超』が付くほどのポジティブ思考。 悪いことが起こっても、何でもプラスに捉えてしまう、そんな可愛い女の子。 だから、陰地憂は陽向葵とは釣り合わないと諦めていた。自分の恋心をひた隠しにして。 けれど、陽向葵に好きな人ができたと知ってから、彼は彼女を振り向かせることを決意。 だが、陽向葵が好意を抱いていた相手とは――。 これは、自分の気持に素直になれない、そんな二人の幼馴初恋物語。
ดูเพิ่มเติม蝉の声が窓の向こうから聞こえてくる、夏の午後。
幼なじみの「――そろそろだね、花火」 今の時間は午後七時半。花火が打ち上がる時間は午後八時。あと少しで、この星空に花が咲くと思うと高揚感を覚えてしまう。 それと同時に緊張感が僕の体全体を支配した。花火が打ちあがるのと同時に、長年胸の奥にしまい込んでいた葵に対する恋心を打ち明けるから。 それを考えただけで、胸の鼓動は今まで感じたことがない程に激しく高鳴る。呼吸ができない程に。 このまま深海に沈んでしまい、胸の奥で何かが爆ぜてしまいそうだった。「ねー。花火ってめちゃくちゃ綺麗だもんね。まるでこの葵様みたいに。あははっ」「自分で言わないの、そういうこと」 そう。そんなことを言葉にする必要がない。葵に比べたら、花火の美しさなんて勝負にもならないから。葵。キミの方が、ずっと、ずっと綺麗だ。 それに、葵は僕にとって燦々と光輝く太陽なんだ。僕の心をずっと温め続けてくれて、光を与えてくれた。支え続けてくれた。 僕のような、暗い人間に対しても。「それじゃ、もう場所を移ろうか」「うんっ! 一番見やすい所に行こう!」 葵は、何ものにも例え難い、美々しくて魅力的な笑顔を向けてくれた。 その笑顔が、僕の時間を一瞬止めた。「憂くんどうしたの?」「――ううん、何でもないよ」 太陽は、全ての人に対して平等にその光を与えてくれるとは言う。 きっと葵は、僕にとって『特別な』太陽なんだ。その一筋の光線が、僕が歩く先を示してくれてきた。だから僕は今、ここにいられる。 そんなことに思いを巡らせていたら――「あ、葵!?」「早く行こっ」 葵は僕の手をギュッと握り、引っ張った。 でも、僕は気付いていた。 僕の手を握る時、葵が頬を朱に染めていたことを。 * * *「あ。ここって――」 幼い頃の記憶が蘇り、僕に再確認させた。そうだ。そういえばここって。「――懐かしいよね。昔、憂くんと一緒に探したもんね。花火が一番見やすい場所」 僕達は今、お祭り会場から少し離れた所にある高台にいる。葵と一緒に見付けた、花火が一望できる場所だ。昔と変わらず、僕達以外に誰もいない。「よく、覚えてたね」 葵は感慨深げに、しばしの間、黙り込んだ。そして、薄らと笑みを浮かべながら目を細める。星が散りばめられた煌びやかなカーペットのような夜空を見上げながら。「――忘れるわけないじゃん。憂
「まさか、葵と一緒にデートをする日がやって来るなんてなあ」 日曜日の午前十二時。雲ひとつない青空の下、駅前にある天使の小さなブロンズ像の前で葵を待っていた。それだけで、僕の顔は自然と綻んでしまう。 正直なところ、僕は諦めていた。 ネガティブ思考で性格も暗い僕なんかが、向日葵のような葵とデートなんかできるはずがないと。そんなもの、ただの夢物語だと。ずっと、ずっと、そう思っていた。 でも、それが現実になった。 まるで夢の中にいるみたいだ。 もしもこれが夢であるならば、僕はずっと夢の中の住人でいたい。 そんなことを一人、思った。「葵、楽しんでくれるか――な?」「だーれだー」 突然視界が真っ暗になったので少し驚いたけど、甘い蜜のようにとろける声を聞いて安心した。こんな声の持ち主なんて、僕は他に誰も知らない。「葵、遅かったじゃ――」 その女の子の名前を出すと、目隠していた両手を離してくれた。そして後方にいる人物――陽向葵の姿を見た。 その瞬間。 僕は完全に見惚れてしまった。 彼女の澄み切った心の中を表しているかのような真っ白なワンピースを纏った葵の姿に。 あまりの美しさに、僕の心は根こそぎ奪われてしまった。恋泥棒の葵によって。「おっはよー、憂くん!」「お、おはよう葵」 なんとか挨拶の返事はできたけど、心ここにあらず。葵の姿から目が離せない。魅了され、目を奪われたまま。 そして葵は、照れくさそうにしてモジモジして、僕に感想を求めてきた。「ど、どうかな、このワンピース。似合ってる、かな?」「う、うん。すっごく似合ってるよ」「そ、それだけ……?」「う、ううん。違う。今日の葵が着てるワンピース姿があまりに可愛くてさ。上手く言葉にできないんだ。語彙力ないね、僕。でも、とにかく可愛いくて」 僕のそれを聞いて、葵は頬を朱に染めた。「あ、ありがとう。お世辞でも、すっごく嬉しい」「お、お世辞なんかじゃないよ。そんなこと言ったことないでしょ、僕。素直な気持ちでそう思ったんだ」 葵はより真っ赤になった顔を見られるのが恥ずかしいのか、少しだけ下を向いた。「一生懸命、選んでよかった。どうしても、憂くんに可愛いって言ってもらいたかったから――」「も、もしかして。今日のために新しいやつを買いに行ったの?」 ふるふると、葵は顔を横に張った。「今
「んふふっ。すっごく嬉しいなあ。憂くんとデートできるなんて」 とある少女――陽向葵は朝からずっとこんな様子だった。嬉しくて、嬉しすぎて、自然と顔が綻んでしまう。そんな感じで、完全に浮かれモードに突入してしまっている今時分のようだ。「あ! もう少しで十時だ! お店が開店するぞー!」 ショップが開くのを心待ちにしていた少女は、着替えを素早く済ませて外に飛び出して行った。生き生きと。そしてウキウキと。寝不足にも関わらずだ。 昨夜は中々寝付けなかったのだ。まるで、遠足前日の小学生のように。 どうして寝不足なのか。それは昨夜、中々寝付けなかったからである。まるで、遠足前日の小学生のように。「あー、朝の空気ってほんと清々しいなあ。空気が美味しいー!」 陽向葵はルンルン気分を抑えきれず、そんな気持ちを口にした。スキップをしながら。 そして今は、個人経営のアパレルショップの前で待機していた。どうやら少女は間違えてしまっていたらしく、お目当てのお店の開店時間は十一時だったらしい。腕時計をチラチラと見て、「あと三分あと三分」などと呟いていた。 どうしてここまで浮かれているのか。それは、今度のデートに対して並々ならぬヤル気に満ち溢れているからに他ならない。(絶対に、憂くんの恋人になってやる。そのためにも、いつもの服装じゃなくて、オシャレな服装で挑まなきゃ。だって――) 女には負けられない戦いがあるんだから、と。少女は気合いを入れ直した。 そして、時間になるとお店の中から女性の店員さんが出てきて看板を出す。それから、扉にかけてあった『close』と記された掛札をくるりと裏返して『open』に変えた。「いらっしゃいませー。ただいまより開店しまーす」 それを合図にして、陽向葵は『よっしゃー!』と、心の中で気合いを入れて入店。顔は綻んだままではあるが、目が違う。まるで、これから宝物探しにでも行くような、そんな希望に満ち溢れた目をしていた。「うわあー! すっごい可愛い服でいっぱーい!」 陽向葵はキラキラと目を輝かせながら店内のぐるりを見渡した。 実はこの少女、服装に関しては無頓着なのである。夜にコンビニに行く時など、中学時代のジャージを着て出歩く程に。 だからこそ、目に入るそれらの全てが、陽向葵にとっては目新しくもあり、魅力的に映ったのであった。「あ! この
「むーーーーっ」 その日の放課後。 葵は自分の部屋に入るや否や、ベッドの上にドスンと腰を掛けて、不満気にぷくりと頬を大きく膨らませた。餌を頬いっぱいに詰め込んだハムスターみたいに。「そんなに気にすることないよ。あれはただの竹田さんなりの冗談だろうし」 まあ、冗談にしてはちょっとやりすぎだなあとは思った。めちゃくちゃビックリしたもん。まさか、あんなことをされるだなんて。驚天動地とはまさにこういうことを言うんだと初めて理解した。 と、思ってたんだけど。「そうじゃない! 別に竹ちゃんのことを怒ったりしてるわけじゃないから! 私が怒ってるのは、憂くんに対して!」「……は?」 葵の怒りの矛先、竹田さんに向けてのものじゃなかった。「僕に対して? ど、どういうこと?」「だってさあ。憂くんったら竹ちゃんにあんなことされて、すっごくデレデレデレデレしちゃってさ! あの時の憂くん鼻の下、すっごく伸びてたんですけど! 床にまで届いてたんですけど!」 いやいや。まず、僕は決してデレデレなんかしてなかったから。それに、確かに『鼻の下を伸ばす』っていう慣用句はあるよ? でもさ、床に届くぐらいって……。それって、もはやただの妖怪の類いかと。「で、どうだったの? 竹ちゃんのお胸のご感想は?」「うん。すっごく大きくて、すっごく柔らかかった」「……私より? 私より大きかった?」「うーん。まあ、そうなんじゃないかな? でも、不思議なんだけどさ。朝、葵と一緒に登校した時のあれと違って全くドキドキしなかったんだ。全く」「ふ、ふーん。そ、そうなんだ。えっと……じゃ、じゃあ憂くんは今朝の私のアレ、ど、どんなふうに感じたの?」「そんなこと言えるわけないじゃん。というかさ。竹田さんには怒ってないって言ってたけど、なんで?」 僕の投げかけた質問にさも当たり前のように、葵は答えてくれた。「なんでって、当たり前じゃん。私の親友だもん。悪戯がちょっとすぎただけだって、それくらい分かるわよ」 僕の気持ちに関しては無視ですかそうですか。 でも、何だろう? 自分の気持ちを一生懸命止めているようにも、無理やり動きを静止させてるいようにも見えて仕方がなかった。 そして、僕はさっきの出来事を思い出して再度確信した。 やはり葵は、『嫉妬』という名の感情を抱いていたということが。「そ、そん