AO3で人気の『Stand by Me』という作品は、この二人の関係を特にうまく描いている。仗助が億泰の家族の問題に介入し、彼を支えようとする過程で、億泰が仗助に依存から愛情へと気づいていく。仗助の優しさに触れるたびに、億泰の心が少しずつ開かれていく描写が秀逸。この作品では、戦闘パートよりも二人の心の成長に焦点が当てられていて、ファンならずとも引き込まれる。
モラトリアム期間という言葉は、心理学で使われる概念で、主に青年期に社会的な責任や決定を先延ばしにしている期間を指します。例えば、大学院に進んで就職を先送りにしたり、就職活動を控えめに行うような状態です。この期間は社会的に許容される『猶予期間』というニュアンスが強いですね。
一方ニートは『Not in Education, Employment or Training』の略で、教育も受けておらず、働きもせず、職業訓練もしていない状態を指す厳密な統計用語です。モラトリアムが一時的な猶予だとすれば、ニートはより長期化・固定化した状態と言えるでしょう。両者の決定的な違いは、社会との関わり方にある気がします。モラトリアム期間の人々は将来への模索を続けていますが、ニート状態の人々はその模索さえ停止している場合が多いのです。
背反の世界観を音楽で表現するなら、まず押さえておきたいのが『攻殻機動隊』のサウンドトラック。川井憲次さんのあの重厚な和太鼓と電子音の融合は、人間と機械の境界を問うテーマにぴったりで、聴いているだけで背筋が伸びるような緊張感があります。
個人的に好きなのは『Ghost in the Shell』のメインテーマで、サイバーパンクな街並みと人間のアイデンティティを考える時に流れると、妙に納得感があるんですよね。あと、『インセプション』の『Time』も、現実と虚構の狭間を漂うような旋律が背反の概念を音で表現していて、何度聴いても深みがあります。