『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のタチコマは、記憶の消去と再構築を繰り返すAIとして描かれます。その過程で生まれる自我の揺らぎと成長は、人間の記憶喪失とは異なる角度からこのテーマに光を当てました。記憶が必ずしも連続的でなくても、主体性や倫理観が育まれる可能性を示唆した稀有な例です。
『The Last of Us Part II』では、主人公エリィの誤解と怒りが物語を大きく動かします。彼女がジョーの真実を知る過程で、復讐の連鎖から抜け出せなくなる様子は、まさに手違いが引き起こした悲劇。
ゲームプレイを通じて彼女の感情の起伏を体験することで、プレイヤーは彼女の苦悩に共感せざるを得ません。終盤で彼女が得た気づきは、単なる成長以上の深みを持っています。複雑な感情を扱いながら、人間の本質に迫る稀有な作品だと思います。