意地でも生き抜くタイプの物語が好きなら、僕はまず'約束のネバーランド'を推したい。子どもたちが限られた情報とわずかな手掛かりだけで脱出計画を練る様は、
したたかさの教科書のようだ。単なるサバイバルではなく、心理戦と長期的な視点が重要になる点が魅力で、主人公たちのずる賢さや計算高さがドラマを生んでいる。
次に挙げたいのは'ゴールデンカムイ'だ。資源を巡る争奪戦や裏切り、同盟の駆け引きが頻出し、生き残るためのしたたかさが幅広く描かれる。武力だけでなく情報戦や文化的な知恵、交渉術が勝敗を分ける場面が多く、読んでいてぞくぞくする。
最後に'ヴィンランド・サガ'を紹介しておく。戦場と政治の厳しさのなかで、したたかに立ち回る者と信念を貫く者の対比が鮮やかだ。復讐や野望に絡む駆け引きが深く、計略や生存戦略を重視する読者に刺さると思う。どれもタイプの違う「したたかさ」を学べる作品で、気分や好みに合わせて手に取ってほしい。