「負け犬の遠吠え」のような表現は、弱い立場の者が虚勢を張る様子を表すものですね。日本語では「弱い犬ほどよく吠える」という言い回しもあります。これは実際に小動物が恐怖から威嚇する行動を観察したことから生まれた表現で、特に社会的弱者が権威に反抗するときの心理をよく捉えています。
英語圏では 'empty vessels make the most sound'(空の容器ほど大きな音を立てる)という諺があり、中身のない人間ほど騒がしいという意味で使われます。これはシェイクスピアの『ヘンリー五世』にも引用される古い表現で、現代でも政治家や有名人の空虚な発言を批判するときに用いられることがあります。
中国の『史記』に出てくる「窮鼠猫を噛む」という故事も関連性がありますね。追い詰められた弱者が逆襲する様子を描いたもので、現代では企業の下請けが親会社に反抗する場合などに比喩的に使われます。どれも立場の弱い者が必死に抵抗する姿を描いた表現と言えるでしょう。
翻訳の面白さって、単なる言葉の置き換えじゃないんですよね。特に『負け犬の遠吠え』のような表現は、文化背景まで含めて考える必要があります。英語では『sour grapes』が近いかもしれませんが、イソップ寓話の『キツネとぶどう』のニュアンスが強い。
最近観たドラマで、負け惜しみを言うキャラクターが『It's just empty barking from a loser』って台詞を言ってて、これも的を射てるなと思いました。ネットスラングだと『cope harder』なんかも使われますが、少し攻撃的すぎるかも。翻訳って本当に深いです。