133「たぶん、私が子持ちの相原さんを狙っているなんて微塵も想像してなかったんじゃないかな。 それと裏技使ったから油断したんじゃないのかしら」「裏技って?」 小暮さんの問い掛けに何故か遠野さんは私の顔を窺う。『なんで、私?』 そう思っていたら、とんでもないことを言い出した。「次の休日に休日のサポーター保育員として凛ちゃんを預かることになっていて、一度保育所の上司から住所を教えてもらったけれど、行き方に自信がないから教えてほしいって頼んだの」『きゃあ~、なんて恐ろしい人なの。 呆れるやら、呆れるやら、もっとドンピシャな言い得て妙的な言葉を口に出したいけど、言葉が出てこない。そんな自分が恨めしい』「うっわぁ~、それってバレるとヤバイ案件よ」「落ち着いて! 大丈夫よ。 突撃したから相原さんにはどこかで情報取ってることはバレてるけど訴えられてないしぃ」「う~ん、そういう問題じゃないと思うけど」「そういうのはひとまず置いといて、肝心なのはこの先の話なのよ。聞いて、2人共」「分かったわ。どうぞ」「突撃したら……なんと、女の人がいたのよ。がっかり……奥さんがいたのよ。 あぁ、違うかも、元が付くのかもしれないけど、家に出入りしているみたいだから復縁するのも時間の問題かもね。いやんなっちゃった」「へぇ~、残念だったわね」「だ・か・らぁ~、あなたたちも万が一にも彼を狙っても駄目だからね。 これを教えてあげようと思って招集かけたの」「そっか。私も掛居さんも気を付けるわ」 おだてにも取れるような無難で耳障りのよい言葉をかけると遠野さんは満足顔でブースから出て行った。 呆れ顔で小暮さんが言う。「何か、疲れましたね。 私たちに気を付けてって訳わからんことを話してる自覚なしで。 今後、私は遠野さんとはなるべく距離を置くことにします。 昼食もなるべく一緒にならないようにするつもりです」「うん、そうね。 変なことに巻き込まれそうで一抹の不安を私も感じたわ。 もう放っておきましょう」 私たちの変に濃ゆい昼休みが疲れを伴ってようやく終わりを告げた。
132 休み明け出勤するとあの人《遠野さん》から招集がかかった。 招集をかけられたのは私と小暮さん。 私だけじゃなくてよかったわ。 社食を急いで終えるとせかされるようにして私たちは仕事で使う ブースのうちの一つに席を取り、各々チョイスして購入した飲み物を テーブルに乗せて彼女の話を聞く態勢を整えた。 じき、遠野さんのマシンガントークが始まる。「掛居さん、小暮さん、私……大変なことを知ってしまったの。 あぁ~、知りたくなかったわぁ~。 アタックもせずに私の恋は散ってしまったのよ」私と小暮さんは顔を見合わせた。 私も、そして多分小暮さんも理由は違うけれども、遠野さんの散った 恋の話なんて聞きたくなかった。 耳に耳栓したい気分……っていったら酷過ぎるだろうか。 小暮さんも多少恋バナの件は話を聞かされていたようで、うんざり顔だ。 それでも彼女か私のどちらかがその先を促して遠野さんに話をさせないと 解放してくれそうにもなく、小暮さんが先陣を切ってくれた。 「相原さんのことよね? 何があったの?」「私、土曜日思い切って彼の家へ行ってきたの」「えぇー!」と小暮さんが驚きを隠せないパフォーマンスをしたので、 私も遅ればせながら便乗して驚く振りをした。 相原さん本人から話を聞いていなければ確実に私も驚いたろう話だし。 「ちゃんとアポ取ってから行ったの? 遠野さん」 小暮さんからチェックを入れられた遠野さんは首を振る。 「それと普通なら知らないはずの住所へ突撃したわけで、そんな個人情報 よく手に入ったわよね」 そう言った小暮さんからの非難をもろともせず遠野さんは自分の成果を 得意げに語り出した。 「相原さんとちょくちょく一緒に仕事することのある藤井さんを飲みに 誘ったら、簡単に聞き出せたのよね~」「藤井さんって、そんな簡単に他人《人》の住所を教えるような人には 見えないんだけど……」 小暮さんが疑問を呈《てい》した。
131「そうでしたか。 昨日はそんなことがあったんですね、ちっとも知らなくて。 ほっとしました?」「うーん、ほっとした。ストーキングはメンタルやられるよ」「相原さんてモテそうだから……。今回で何人目ですか? ストーキングされたの」「いやいやいやぁ~、今回のようなのは過去に一度も……」と言いながらハッとした様子の相原さん。 何かを思い出して困っているようだ。「過去に一度や二度はやっぱりあるんですねー」「いやっ、そんなこともないけど」「そういう掛居さんはどうなんだよ」 やだっ、私に火の粉飛ばさないでぇ~。「私ですかぁ~。えっと……」 私は右手の親指から薬指まで順に折り曲げていった。 相原さんの表情を見てるとおかしくなっちゃった。 小指も折り曲げてやろうかと思ったけど、くだらないパフォーマンスをしている自覚はあるので止めた。「私は生憎一度もありませんよー。 大体言い寄られたりしたことないですもん。寂しいもんですよ」「じゃあさ、実際のところ相馬綺世とはどうなってんの?」「気になります?」「ちょっとだけ」 彼は親指と人差し指でつまむような形にしてそう言った。「じゃあ世間には公表してないけど相原さんだけに教えますね。 いいですか」「いいよ、心の準備はできてる。心おきなくどうぞ!」「仕事のパートナーとしては仲良くさせてもらってますけど、個人的には付き合ってません」「ほんとに?」「ほんとにほんと、本当ですよー」『それにもし私が相馬さんと付き合ってる恋人同士だったら、凛ちゃんと2人といえども、部屋にあなたを招いたりしませんよ』と言いたかったが、それは言わないでおいた。 凛ちゃんがひとり遊びに飽きて相原さんに抱っこをおねだりしてきたのを機に、私は昼食の支度に取り掛かった。 凛ちゃんにおうどんを短く切って出すと、喜んでたくさん食べてくれた。「ご馳走さま。美味しかったよ。いいよなぁ~、寒い時に暖かい食事」「そうですよね。喜んでいただけて良かったです」 さてと、では肝心の各部屋を案内するとしますか。 私はルームツアーを始めた。 どの部屋を見ても『へぇ~、いいね~』と感心してくれるので招待した甲斐があったというもの。 こんなふうにして、私たちのルームツアーDayは無事終了したのだった。
130 「ようこそ、いらっしゃいませ。 凛ちゃぁ~ん、さっ花ちゃんにおいで」 私は相原さんから凛ちゃんを受け取る。『う~ん、愛しい重みに心が和むぅ~』「おじゃまするよ」「どうぞどうぞ。すぐにお茶淹れますね」 20帖の広いリビングにはフローリングの上に絨毯を敷いてある。 実は凛ちゃんのために買ったもの。 自分ひとりだとフローリングに座ることなんてないから。 相原さんが凛ちゃんのために小さなボールや絵本、積み木なんかを持ってきてくれていたので、絨毯の上を凛ちゃんコーナーとして使ってくださいと案内した。 私たちがいる側で凛ちゃんはすぐに積み木でひとり遊びを始めた。 めちゃくちゃ大人しくていい子。 ルームツアーが目的で来てもらったけど、ひとまず大人の私たちは珈琲で寛ぎTimeに入った。「やはりすごいよなー、ロビーからしてホテル並みじゃないか。 圧巻だったね~」「そうですね、住んでる人間が言うのもなんですけど」「家《うち》から結構近いんで吃驚した」「道に迷いませんでした? あぁ、それとストーカーに付けられたりしてませんよね? 大丈夫ですか、ふふっ」 私はまさかそこまではないだろうと思っていて、ただの軽いノリで言ったんだけど、まさか相原さんが昨日まさしくストーカーに遭っていたとは……。 その後の、遠野さんが昨日相原さんの家に訪ねて来たという話を聞いて仰け反りそうになった。「遠野さん、とうとう家まで押しかけて行ったんですね。それは大変でしたね」『むちゃくちゃ好かれてるじゃないですかー』なんて、軽口言えない雰囲気なので冷やかしてその場を盛り上げるのは違うような気がして、今回の一連のことを私はどう言えばいいのか次の言葉が見つからない。「でもさ、吃驚はしたけどアレだな。 『禍を転じて福と為す』っていう結果になったから、終わり良ければ全て良し、ってとこかな」「……と言いますと?」「遠野さんが来た時、俺はベランダに出てたから、遊びに来てた姉が対応したんだけど……。 ま、遠野さんが上手い具合に姉のことを俺の元奥さん? たぶんだけど、そういう関係の人だと勘違いして帰ってくれたみたいで、もう今後ストーカーの心配はないかな。 そう思うと突撃してくれてよかったよ」
129 時計の時刻を見るとすでに9時を回っている。 どうしようか……。 迷った末、花は相原にメールを送った。「こんばんは。 こんなに遅い時間になってからの申し出なので都合がつけづらいかもしれませんけど、明日よろしかったら凛ちゃんと一緒に我が家のルームツアーにいらっしゃいませんか? まだ片付けが完璧ではありませんが完璧を目指していたらきっと、いつまで経ってもお誘いできないと思うので見苦しいところは目を瞑《つぶ》っていただけたらと思います」 もう寝てるかもしれないな……。 ちょっと悲観的予測をしていたところへ、返信が届いた。「ぜひ、行きたいなぁー。凛、連れて行くね。何時頃がいいのかな」「11時頃如何ですか? お昼は天ぷらうどん作りますのでお楽しみに~」「期待してるー。じゃあ、おやすみ」「お待ちしてまーす。おやすみなさい」 きゃあ~、やったぁ~ 明日は2人に会えるぅ~。 さてと、早起きしないと……早く寝よっ。 ◇ ◇ ◇ ◇ 公私共に充実している掛居花の夜は静かに更けていった。 街路樹も葉を落とすようになったとはいえ、迎えた朝は気持ちの良いお天気で、寒くはあるけれど凍えるほどではなくカラッとしていた。 穏やかでよいお天気だけど、それでもやっぱり肌寒くって7時に起きようと思っていたのにウダウダしちゃって布団から出た時は8時になってた。 ここからは少し頑張って動いた。 身だしなみを整えると昼食の下準備をし、それから部屋の中を再チェックっと。 相原さんと凛ちゃんが自分の家に来るなんて不思議な感じがする。 ドキドキしながら2人を待っていると『ピンポーン~ピンポーン~』下からのインターホンが鳴った。『どうぞ』 私はそう声を掛けた後、玄関に向かいドアを大きく開け放ちすぐに室内に戻り2人を待つ。 ドキドキ……。 ほどなくして相原さんがにこやかに顔を覗かせた。「やぁ、遠慮なく来させてもらったよ」 そう言いながら凛ちゃんを抱いたままドアを器用に閉めた。
128 今週の夜間保育のあった日も、遠野のなんらかのリアクションがないとも限らずそれを恐れて、相原が『送るよ』と言ってくれたのに大事をとって花は電車で家に帰った。 楽しいドライブTimeもなく、そして少し期待してしまっていたカフェでのモーニングの誘いもなく、花は土曜の夜を迎えてしまう。 恋人でもあるまいし、必ず1週間に一度、2人だけの時間を過ごすなんてこと、決まってないし確約もされていない。 それなのに新しい週が始まる前に一度彼と会わなくちゃと、焦りにも似た気持ちになる。 彼との会話は楽しく彼の側にいるのは心地よい。 保育繋がりで始まった凛ちゃんを挟んだ彼との交流は普通の独身者同士の付き合い方とは微妙に異なるのかもしれないが、すぐに恋だの結婚だのと突っ走れない自分にはちょうど合っているような気がする。 それに凛ちゃんという緩衝材が2人の間にあり、同僚の延長線上の恋人未満の関係は結婚というイベントを急いでいない自分にとってはお風呂の温度で例えるなら、ちょうどいい按配でほどよい湯加減だ。 このような花の想いは本心からのものだった。 けれど、知らず知らず花は自分の心を守るための保険を掛けていたのかもしれない。 仮にある日、相原の元妻だとか恋人が出現したとしても、恋人ではない自分には詰る資格がないのだからただ傍観していればいいのだ。 そして相原からの言い訳さえ聞く必要も聞かされる必要もない。 だって、婚約者どころか、恋人ですらないのだから。 普通の妙齢の女性ならこんな曖昧な立ち位置を嫌うだろう。 だが、人と深い付き合いをするのが怖い花にはちょうど良かったのだ。 少なくとも、この時の花にとっては。
127以前、掛居さんと食事に出掛けた帰り道で、彼女から子相原さん子持ちでもまだまだいけますよ~みたいに言われて『なかなか出会いの場がないからねー』という反応で返した自分の会話からの流れで『ほんと仕事ばかりで出会いないですよねー。世の男女はどうやって結婚するのかしら? そうだ、一度結婚したことのある先輩、どうやって出会ったんですか?』と彼女から話を振られたことがあった。『その話はまた今度ってことで』とその日俺は彼女の質問から逃げたのだが、凛という子供のいる俺のことを彼女が1度は結婚をしたことのある既婚者だと思うのも無理はない。凛は遠野に説明した通り、姉の子だ。この話は掛居さんにも遠野さんとの間であった遣り取り上でのこととして説明はしている。だが、おそらく彼女は他人事として聞いていて、遠野への説明として便宜上俺が凛を姉の子と伝えたのか、本当に姉の子なのかは分かっていないだろう。訊かれるかもしれないと思っていたのに彼女は『凛ちゃんって本当にお姉さんの子供なの?』とは聞いてこなかったからね。チェック入れてこなかったっていうこと。まぁ、一般的なんだろうね、彼女の反応が。恋人でもなく婚約者でもない立場で、俺の子供の母親が究極誰の子なんだというところまでは踏み込んでもこれないだろうしね。認知だけはしているが、凛の実の父親は姉と凛を捨てた。……というより元々既婚者で姉はただのつまみぐい相手で、まぁ浮気相手だったってこと。元々メンヘラ気味な姉はとてもひとりで自分が主になって子供を育てるなんてできない人間だ。元々、あまり身体が丈夫じゃないっていうのも関係しているかもしれない。自分に凛の保護者になる自信が持てないのだ。俺たちの母親は脚が不自由でやっとどうにかこうにか自分のことだけはなんとかできる状態でとても孫の世話などできるような状況ではないし。父親ももう定年退職してはいるがやはりボチボチ、母親と互いに助け合って何とか毎日を過ごしているような状況で最後に姉が出した結論は凛を施設に預けて時々、会いに行くという選択肢だった。そんな情けない姉だが、小さい頃は俺の世話を焼いてくれるやさしい姉で……そして何より小さくて愛らしい凛を施設に預けるなんてことは俺にはできなかった。凛の父親になると宣言した日、姉はぽろぽろと涙を流
126 「サーコ、悪いけど凛連れて少しの間、外出てて」「あぁ、清ちゃん、分かったわ」 沙江子がジャケットを掴み凛を連れて出る時、遠野は玄関から一旦 共用廊下に出て道を開け、凛たちがエレベーターに向かって歩き始めると また玄関の中に入り直した。 だが相原は部屋の中に案内はせず廊下に佇み、玄関で立ったままの遠野と、そのままの状態で話を済ませようとした。 「驚いたよ。家《うち》の住所、どうやって知ったの?」「いきなりですみません。 あのぉ~、いきなりついでなんですけど、先ほどの方はどなたですか?」「凛の母親です。 それより今日はどんなことでわざわざここまでいらしたのでしょう」「あの……凛ちゃんのお世話で大変なことがあれば、何かお手伝いできることがないかと思いまして、アハハ……。 でも、余計なお世話だったみたいで、お休みのところお騒がせして 申し訳ありませんでした。私、失礼します。本当にすみませんでした」 遠野はそれだけ言うと、そそくさと踵を返し帰って行った。 『はぁ~』 相原は唯一のストレスの種がこれで完全になくなったことを確認し、 安堵の吐息を吐いた。 俺は何も嘘は言ってない。 ただ遠野さんが姉のことをおそらく俺の元妻だと勘違いしただけのこと。 相原は中学の頃から姉の沙江子のことを『サーコ』と呼んでいるのだが、 今回はこれが幸いした。 いやぁ~あと少しベランダから部屋に入るのが遅れてサーコが俺の姉だと 話していたらと思うと……。 上手く事が運んで良かったと改めて胸を撫でおろすばかりの相原だった。 先週は凛を姉の沙江子に預けて掛居とのモーニングに行ったのだから 今週も預けてと思っていたのだが、今回はこちらに来たいと言う姉の希望 を断れない形になってしまった。 自分から見れば凛に会うのはどちらの家でもよいように思うのだが 今日はどうしても俺の家がいいと言った姉の沙江子。 凜とだけではなく、俺とも一緒の時間を過ごしたいと思ったのかもしれない。 異性の姉弟《きょうだい》ということもあり、細部《根掘り葉掘り》まで の話はしづらくて『同じなんだから』と沙江子の言い分を突っぱねることが できなかった。 また掛居は今のところ、一緒にいて落ち着ける意中の女性《ひと》では あるが恋人未満の存在で恋人で
125 花がそのような楽しい週末を相原と過ごした後、またまた1週間が経ち、 夜間保育の金曜を迎えることになり、また遠野の突撃があるのではないかと 怯えていたが…… それもなく、金曜の夜間保育はいつものように穏やかに過ぎていった。 ただ油断はできず、残念ではあるが、花はこの日も相原の車に 便乗させてもらうことを見送った。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇顛末 先週に引き続き掛居をモーニングに誘いたかった相原だがこの日は 沙江子が凛に会いに来るというので誘えなかった。 沙江子の寂しさを慮るとモーニングを優先させることはできなかったのだ。 そんなことを少しグジグシ考えながら休日の朝、相原がベランダに出て 洗濯物を干している時のことだった。 相原の家のインターホンが鳴った。 来客のようだ。「どちらさまでしょうか」 インターホンを鳴らした訪問者は予想外に女性の声で出迎えられ 驚きを隠せなかった。 しかしもうここまで出向いて来たのだ、諦めて帰るわけにはいかない、 そう思い自己紹介を始める。 「相原さんと同じ会社の遠野と申します。 相原さんにお会いしたくて参りました。 少しだけでいいので-お時間いただけないでしょうか」 そう声掛けした遠野が待っていると、中から出てきたのは見知らぬ 女性《沙江子》だった。 この時ちょうどベランダにいた相原が洗濯カゴを手に部屋に入ってきた ところだった。 目の前に現れた光景はちょうど沙江子と遠野が対面している絵面だった。 相原は驚いたものの、瞬時に閃いた。 このチャンスを最大限に活かし、遠野のストーカー行為を全力で 阻止しなければ、と。