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39. Serial Killer Lv.XXX

Penulis: 神木セイユ
last update Terakhir Diperbarui: 2025-07-19 17:00:00

 まず蛍が笑顔で集団に近寄ると、グループのリーダー格に手を伸ばす。恐らくあれが中野なのだろう。

 人懐こく笑顔で中野を見上げる蛍の手を、ヘラヘラとその手を握った。次の瞬間、思いがけない電撃に、中野が苦悶の表情で仰け反った。

 蛍の身体が揺らぐ。

 中野の腹を蛍のナイフが横に滑っていた。ボロボロとホースのような物体が地面に落ちる頃、隣にいた女の髪を掴み、素早く首を掻っ切った。

「う、うわぁぁぁっ !! 」

 ようやく悲鳴が車まで届いたが、蛍のナイフは既に逃げようとした別な男の背を捉え、立ちすくんでしまった最後の女にも容赦無く襲いかかった。

 一瞬だ。

 蛍は倒れ込んだ四人を見下ろすと、念入りに全員の首をしっかりと斬り付け、確実に致命傷を与えて戻って来た。

「ちょっとケイ〜。その格好で俺のゴーストに乗るつもり ? 」

「知らないよあんたの車なんて」

 全身に血を浴びて戻ってきた蛍に、ルキは高揚感を抑えられなかった 。「まだまだ殺人鬼として蛍は未発達だ」と思ったからだ。

「一撃で殺しきってしまうなんて……勿体無い事するなぁ〜」

「今日は殺れればいい」

 ぐしょぐしょのグローブをリュックに詰め込み、ナイフをシャツの裾で拭う。顔から靴まで生臭い血に塗れた蛍を見たルキは運転席から蛍に抱きつく。

    ルキが見慣れた人殺し──蛍は殺し屋にとても近しい。手早く、痕跡を残さない殺人。蛍は自身の『趣味趣向での殺人』も犯すが、今のルキに見せたのは作業的なものだった。欲望のセーブが出来る上に、金や地位では買収出来ない自己世界が強い殺戮者。

「ケイ〜♡」

「……いや。どっか行くんだろ ? ……行けよ早く。運転しろ」

 突然絡みついてきたルキに蛍が顔を背ける。

「無理じゃん。こんな姿見せられたらさぁ。それに、初めから俺を誘ってたろ ? 」

「誘ったのはゲームだけだよ」

「ふーん ? そうなの ? 」

 ルキは素っ気なく窓の外を見る蛍の上に、スルリと跨った。

「はぁっ !? なんだよいきな

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