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151話

作者: 籘裏美馬
last update 最終更新日: 2025-12-25 19:06:10

「──痛っ」

「茉莉花さん、大丈夫ですか!?」

料亭の、一室。

私たちは予約していた部屋に案内されていた。

そこで席に着くなり、私の足元に跪いた苓さんが靴を脱がせてくれたのだけど、その時に伝わった振動が捻った足首に響き、私は小さく声を上げてしまった。

私が痛みを訴えた瞬間、苓さんが慌てたように声を上げ、申し訳ないと何度も謝罪をする。

「大丈夫です、苓さん。我慢できずごめんなさい」

「我慢なんて出来るはずないですよ……こんなに赤く腫れてる……。藤堂社長、やっぱり茉莉花さんを夜間病院に連れて行きませんか?」

苓さんは傍らに立つお父様にぱっと顔を向けて提案する。

お父様も数秒悩んだあと、苓さんの言葉に頷いた。

「そうだな……それがいいかもしれん。茉莉花、明日から暫く会社は休みなさい」

「──えっ!だ、大丈夫です!骨に異常はないと思いますし、出社できます」

「駄目だ。治りが遅くなるだろう。完治するまで治療に専念し、仕事の事は一旦忘れなさい」

「お父様……」

お父様は、1度こうと決めたら絶対にそれを覆してはくれない。

頑固なところは、お祖父様譲り。

私はしゅんと項垂れてしまう。

「茉莉花。小鳥遊くんとの食事はまたいつでも出来るんだ。今日はこのまま病院へ行こう」

「……分かりました、私の不注意でこんな事になってしまい、申し訳ございません」

忙しいお父様の時間を無駄にしてしまった。

苓さんだって忙しい中、こうして時間を作ってくれたのに。

あの時、私が涼子の足に気が付いていればこんな事にならなかったのに。

私が落ち込んでいる間に、苓さんとお父様でお店の人に事情を話し、苓さんは急いで外に車を取りに行ってくれた。

私に肩を貸してくれながら、お父様がぽつりと呟く。

「それで、茉莉花。御影くんと一緒にいたあの女性は確か、速水商事のお嬢さんじゃないか?」

「え?ええ。そうです。面識があるのですか?」

お父様が涼子の顔を覚えていたなんて、と私は少し驚いてしまう。

確か、速水商事とうちの家は関わりは無かったはずだ。

私は学校で涼子との面識はあるけど、家同士の付き合いは無かったはず。

私の疑問に答えるように、お父様はふ、と困ったように眉を下げた。

「お祖父様と速水家の会長に少し面識が、な……。私も速水家の嫁とは学生時代に面識があ
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