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第2話

Autor: ひとつの甜菜
弘斗をかばう二人の態度に、すっかり心が冷え切ってしまった。

幼い頃から共に育ち、まるで家族のような存在だった。

一生大切にすると誓い合い、将来誰と結ばれようとも、心からの祝福を贈ると約束した仲だった。

だが高校二年の時、弘斗がこの高校へ転校してきてからすべてが変わった。

実家がずっと支援してきた外縁区の貧困生だと名乗り、お礼だと言って故郷の特産品を持ってきた。

素朴で誠実そうな人柄に見え、咲子や琴美にも紹介したのだが、それからというもの二人の態度がコロッと変わった。

すべての関心と愛情を弘斗に注ぎ込み、友情を盾にして何度も僕を罪悪感で追い詰めた。その結果、僕は弘斗に頭を下げる羽目になった……

昔は僕も愚かだった。

二人にまだ期待を抱いていたせいで命を落とす羽目になったが、今となっては一刻も早く遠ざかりたい。

「なら、もう二度と連絡してこなくていい。君たちは外縁開発院へ、僕は中央科学院へ行く。今日から赤の他人だと思えばいい」

思いもよらない返答だったのだろう。

咲子と琴美は体を強張らせた。

もう二人には目もくれず、鞄を手に取って立ち去ろうとしたその時、弘斗が鞄から僕の端末と身分認識カードを奪い取った。

「和紀がずっと咲子と琴美を好きだったのは知ってるよ。さっきのはただの強がりだよね。後悔しないように、僕が代わりに所属登録をしてあげる」

弘斗は端末を開き、無理やり認識カードを読み込ませてシステムにログインすると、勝手に所属学院の申請を行った。

慌てて端末を取り返そうと手を伸ばしたが、弘斗は咲子と琴美の背後に隠れ、二人に押さえつけさせた。

一人の力では二人を押し退けることもできず、弘斗が外縁開発院の申請を済ませるのを、ただ見ていることしかできなかった。

申請手続きを終えると、弘斗は得意げな目を向けて端末を返してきた。

「所属登録の変更可能回数、三回分全部使い切っておいたよ。これで和紀も僕たちと一緒に外縁開発院へ行くしかないね」

怒りが込み上げ、たまらず弘斗に向かって手を振り上げた。

「どうして勝手な真似を!」

咲子が手首をきつく掴み、力任せに突き飛ばして怒鳴りつけた。

「弘斗は和紀のためを思ってやってくれたのに。恩を仇で返す気なの!?」

琴美も見下ろすように冷たく言い放つ。

「システムもロックされたし、これで決まりね。おとなしく一緒に外縁開発院へ行くのよ」

「入学したら、弘斗が私たちの中から付き合う相手を選んでくれることになってるの。その時選ばれなかった方が、仕方なくあなたの相手になってあげるから」

冷ややかに言い返す。

「僕をゴミ捨て場か何かと勘違いしているのか?弘斗のお下がりなんて拾うわけがないだろう」

咲子と琴美が激怒して睨みつける中、弘斗が二人の手を引いた。

「咲子、琴美、怒らないで。和紀もいつか、僕らが彼のためを思ってやったんだって分かってくれるよ。

そろそろ映画が始まる時間だ。行こう」

三人は背を向け、上の階の映画館へと歩いていった。

端末に表示された外縁区への志願完了画面を見つめ、心がひどく冷え切っていくのを感じた。

時を遡ってもなお、このろくでなしどもとの腐れ縁からは逃れられないというのか。

端末を抱え、両親の待つ家へと戻る。

両親の顔を見た瞬間、無念さが溢れ出し、堪えきれずに涙がこぼれ落ちた。

母親が優しく涙を拭ってくれる。

「和紀、一体どうしたの?」

喉を詰まらせながら、先ほどの出来事を打ち明けた。

父親は机を強く叩き、怒りを露わにした。

「なんというふざけた話だ。我々がずっと支援してきたのに、あの恩知らずはこんな形で報いるというのか」

母親も焦りを隠せない様子だ。

「システムがロックされてしまったのなら、どうすればいいの?」

父親はすぐさま端末を取り出し、システム管理者へ連絡を入れて、悪意ある操作による所属登録の取り消しが可能かを確認し始めた。

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