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第7話

Penulis: エイプリル
汐梨は、彼がここまで冷酷になるとは夢にも思わなかった。

彼女の懇願の声は次第に鋭くなったが、靖雄は一瞥もくれなかった。

彼は彼女を片付けた後、私を探すことに全力を注いだ。

だが、警察内部の情報員を使おうと、海外の情報網を動かそうと、彼は私の痕跡をまったく見つけられなかった。

連邦政府内の彼のコネに聞いても、私の記録は存在しないという。

まるで私はこの世界から完全に消え去ったかのようだ。

「ありえない!」

靖雄はテーブルを拳で打ち、グラスが割れる音が響いた。

「生きている人間が、どうして突然消えるんだ?」

彼はふと思い出した。

彼は突然、私が六周年結婚記念日に聞いたあの質問を思い出した。

あの時、彼はもし私を裏切ったら、二度と私を見つけることはできないだろうと誓った。

今はその言葉通りになり果てている。

そうだ!出て行く前に、あとで開けるように言い残して、奈緒はひとつのギフトボックスを置いておいた。

私の失踪でショックを受けすぎた彼は、今になってようやくそれを思い出したのだ。

希望の光が、彼の胸にわずかに差し込む。

もしかしたら、この中に奈緒の手掛かりがあるかもしれない。

もしかしたら、奈緒はただ俺に教訓を与えたいと思っている。俺が悔い改めたら、奈緒が戻ってくるかもしれない。

彼は慎重にギフトボックスを開けた。

中には一つのダイヤの結婚指輪が入っている。

私たち二人だけの指輪だ。世界に一つしかない。

隣には、一束の離婚書類が置いてある。

私はすでに署名を済ませている。

最後に、妊娠検査の報告書もあった。

靖雄は信じられない様子で、何度もその報告書を見返した。

「子ども……俺は本来、奈緒との子を持つことができたのに……」

彼の胸に、無限の後悔が押し寄せる。

なぜあの忌々しい汐梨に手を出したのか?

同じ女性と六年間も生活していて、少し退屈を感じた。

宴会に出れば、他の親友が連れてくる様々な愛人たちを目にする。

その一瞬の刺激を求め、靖雄は汐梨と関係を持った。

しかし、彼は私を捨てるつもりはなかった。

私こそが唯一の妻であり、木村家唯一の女主人であることを心底信じていた。

一時の刺激のせいで、自ら六年間の結婚生活を壊し、人生で最も大切な女性を失うことになるとは夢にも思わなかった。

「社長、奥様の手掛かりが見
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