一匹狼クール系女子がなぜか俺に構ってくる件

一匹狼クール系女子がなぜか俺に構ってくる件

last updateLast Updated : 2026-05-14
By:  たかはしUpdated just now
Language: Japanese
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影野悟は、平凡な男子高校生である。他人より秀でた部分も無ければ、特にこれと言って秀でた部分も無い。見た目もイケメンという訳でも、ない。そんなある日の夜。とあるクラスメイトの、一匹狼クール女子系こと、神崎燈を助けた事によって、彼の高校生活が少しずつ、変わり始めて行く。

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Chapter 1

プロローグ

「なあ、俺らと遊ぼうぜ?」

 ―― ん?

 学校からの帰宅途中、チャラそうな声が聞こえて俺――影野悟《かげのさとる》は、声の聞こえた方へ目を向ける。

 そこには見るからに、チャラそうな男が二人。女の子を間に挟む形で、ナンパをしていた。

(今時ナンパを、するような奴いるんだなぁ)

 俺は呆れ半分興味半分な気持ちで、その光景を眺めていたが、ナンパをされている女子高生と思われる人物を見て、目を瞠った。

 なんと、その女子高生は俺のクラスメイトであり、学年で一位の成績を収めている――神崎燈《かんざきあかり》だったからだ。しかもそれだけではなく、彼女は顔が整っており特徴的なのは、肩の辺りまで、切り揃えられている銀髪だ。それがより、彼女の美しさを際立たせている。

(確かに彼女なら、ナンパされるのも頷けるよなぁ)

 神崎燈は成績だけではなく、運動神経も抜群で容姿端麗だ。可愛い系か美人系かというと、後者の方。

 ただ彼女はあまり他人を信用していないのか、はたまた独りでいることが好きなのか、誰も寄せ付けない態度をとっている。

 今ナンパをしてきている二人の男に対しても、あまり興味が無いようでずっとスマホをいじって、相手にしていない。

 そんな彼女に男達は、痺れを切らしたのか

「なあ、スマホばっか見てないで、俺達の事を見ろよ。楽しい思いさせてやっからよ」

 と、神崎の肩に手を掛ける。神崎さんは、先程まで無表情でいたものの、二人の男の内の一人に肩に手を掛けられ、明らかに不快そうな顔を浮かべていた。

――どうする?

 今いる場所は、近くにゲーセンがあるものの、入り口が二カ所あって、正面玄関からならある程度人気があるが、不幸な事にもう一カ所は横からで出たらそこは、裏路地みたいな物……滅多に人は寄りつかない。

(はぁ仕方ないか)

 神崎さんとはクラスメイトであるものの、接点は皆無だ。俺としては面倒事には巻き込まれたくない。平穏に暮らしたいと思っている。

 だけど、見てしまったからには仕方ない。多分神崎さんは、俺の事をクラスメイトとして認識すらしてないだろうが、ここは一つ、助けに入る事にしますか。

「神崎さん……ごめん待たせちゃって」

  俺は神崎さんの元へ近付きながら、何食わぬ顔で声を掛ける。

 神崎さんは、俺と目が合うと呆けた顔を、見せてきた。

「あん? お前なんだよ」

「今この子と、良い感じなんだ。邪魔すんなよ」

  男達が俺に向けて、鋭い眼光を向けてくる。俺は内心ビクビクしてるのを、表に出さず

「いやぁ、その人俺の····なんですよね。だから出来れば、お引き取り願いたいんですけど」

 俺は彼らに負けじと睨み返しながら、有無を言わさぬ態度でそう告げた。

「チッ、なんだよ彼氏持ちかよ」

「あ~ぁ、なんか白けちまった行こうぜ」

 男達はそう言うと、神崎さんから離れてそそくさとこの場を離れていった。

(ふぅ…なんとか終わったな)

 正直、殴り合いとかにならなくて良かった。喧嘩とかになったら、勝てる気しないもんな。さて、帰るとしますか。

 俺は、家路に就くことを決めて、歩き出そうとする。

「……待って」

 とここまで、全く喋らなかった神崎さんが声を掛けてきた。正直驚いた。

 何にって? 彼女は基本学校でも人と関わらないから、基本無口で多分校内で、声を聞いた人は誰もいないんじゃないかな。

「ん? 何か用でも?」

 俺は神崎さんに、身体ごと向けて問いかける。対する神崎さんは、顔を俯けていた。そしてしばらく待っていると

「……どうして嘘まで吐いて私を庇ったの?」

 ああなんだそんなことか。

「えっと……神崎さん、多分人と極力関わってないから俺の事、名前すら知らないと思うんだけど。一応クラスメイトなんだよね」

「……クラスメイトって理由だけで助けたって言うの?」

 俯けていた顔を上げて、俺に対して不審な目を向けながら、神崎さんが問う。

「まあ出来れば面倒事には、巻き込まれたくないって思ってるけど。目の前でクラスメイト、それも女の子が困ってるなら、助けるのは当たり前じゃない」

  俺がそう告げると、神崎さんは、警戒心をより一層強めた感じがした。

「そう。それであわよくば、私と仲良くなろうって魂胆ね」

「あ、今の俺の発言だとそう取られちゃうのか」

「違うとでも言うつもり?」

  神崎さんは、顔をより一層険しくして、詰問口調で聞いてくる。俺はその言葉に対して笑顔で

「残念だけど違うね。俺は見ての通り地味な男でね、成績も良くも無ければ悪くもない。人と比べて突出してる部分も無い平凡な男だよ。そんな奴が学年、いやもしかしたら校内で一番成績優秀で、美人の神崎さんと親しくなれないし、そもそも釣り合わないよ」

  神崎さんは俺の言葉を聞いて、固まってしまう。今俺おかしな事言ったか?

「まあ良いや。夏近くで日が暮れるのが遅いとはいえ、女の子なんだから早めに家に帰りなよ。じゃあ」

 俺はそう言って、今度こそ止めていた足を我が家に向けて動き出す。

(まあ、今日は思わぬ所で神崎さんと関わる事になっちゃったけど。今回だけだ)

 明日になれば、お互い赤の他人同士に戻ることだろう。俺は気楽にそう考えながら、家路に就くのであった。

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「なあ、俺らと遊ぼうぜ?」  ―― ん? 学校からの帰宅途中、チャラそうな声が聞こえて俺――影野悟《かげのさとる》は、声の聞こえた方へ目を向ける。 そこには見るからに、チャラそうな男が二人。女の子を間に挟む形で、ナンパをしていた。 (今時ナンパを、するような奴いるんだなぁ) 俺は呆れ半分興味半分な気持ちで、その光景を眺めていたが、ナンパをされている女子高生と思われる人物を見て、目を瞠った。 なんと、その女子高生は俺のクラスメイトであり、学年で一位の成績を収めている――神崎燈《かんざきあかり》だったからだ。しかもそれだけではなく、彼女は顔が整っており特徴的なのは、肩の辺りまで、切り揃えられている銀髪だ。それがより、彼女の美しさを際立たせている。 (確かに彼女なら、ナンパされるのも頷けるよなぁ) 神崎燈は成績だけではなく、運動神経も抜群で容姿端麗だ。可愛い系か美人系かというと、後者の方。 ただ彼女はあまり他人を信用していないのか、はたまた独りでいることが好きなのか、誰も寄せ付けない態度をとっている。 今ナンパをしてきている二人の男に対しても、あまり興味が無いようでずっとスマホをいじって、相手にしていない。  そんな彼女に男達は、痺れを切らしたのか「なあ、スマホばっか見てないで、俺達の事を見ろよ。楽しい思いさせてやっからよ」 と、神崎の肩に手を掛ける。神崎さんは、先程まで無表情でいたものの、二人の男の内の一人に肩に手を掛けられ、明らかに不快そうな顔を浮かべていた。 ――どうする? 今いる場所は、近くにゲーセンがあるものの、入り口が二カ所あって、正面玄関からならある程度人気があるが、不幸な事にもう一カ所は横からで出たらそこは、裏路地みたいな物……滅多に人は寄りつかない。 (はぁ仕方ないか) 神崎さんとはクラスメイトであるものの、接点は皆無だ。俺としては面倒事には巻き込まれたくない。平穏に暮らしたいと思っている。 だけど、見てしまったからには仕方ない。多分神崎さんは、俺の事をクラスメイトとして認識すらしてないだろうが、ここは一つ、助けに入る事にしますか。 「神崎さん……ごめん待たせちゃって」  俺は神崎さんの元へ近付きながら、何食わぬ顔で声を掛ける。 神崎さんは、俺と目が合うと呆けた顔を、見せてきた。「あん? お前な
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1.一匹狼クール系女子の様子が変
 翌日、俺はいつも通りに自分が現在通っている高校――九十九高等学校に登校した。因みに俺はそこの一年生だ。一年生のクラスは三つあって俺は1の2に属している。 俺はいつも通りに教室に入ると、真っ先に自分の席に向かい着席する。そして自分の視界に映っている光景を、ジッと眺める。 高校に入って二ヶ月。もう慣れてきた光景だ。俺より先に教室に入ってきたクラスメイト達は、各々決まった人達と群れて楽しそうに話している。 そう――このクラスは、皆友好的で和気藹々と、している。え? じゃあなんでお前は、ぼっちなんだって? そりゃあ、俺が孤独《ぼっち》が好きだからだよ。「おはよう悟」「あぁ太一……おはよう」 そんなぼっちな俺にも一応友達……いや腐れ縁のような存在はいる。 保育園からの付き合いの、野呂太一《のろたいち》だ。コイツは異性から見たら、爽やかイケメンという部類に入るらしい。  もうすでに、太一が教室に入ってきた瞬間、クラスメイトの女子達が、黄色い声を上げている女子もいればチラチラとわ俺達に目を向けてくる女子もいる。まあ、大半はチラチラと視線を向けてくる、女子ばかりなのだが。 (あーうぜぇ) 基本目立ちたくない俺としては、こういう状況は一番困る。前に一度、一人の女子が興味本位で聞いてきたことが、あった。『太一君と何で根暗陰キャのアンタが友達なの?』って。 随分と失礼な質問だとは思うが、俺が根暗陰キャなのは敢えて、否定はしない。何故なら、自分でもその通りだなと思うからだ。「ん? どうした悟?」「いや単純に、俺からさっさと離れてくんないかな、と」「いきなり酷くないっ!?」 太一が引き攣った顔を浮かべ悲痛な声を上げる。「いやだって、お前が居ると周りの女子達の視線がこっちに向いて、落ち着かないし……そもそも俺なんかと違って、このクラスで話せる友達他に居るだろ」 そう。太一は無愛想な俺と違って、気さくで誰とでもすぐ打ち解けられる人間なのだ。だから出来れば、俺に構わず他の男子と、会話をして欲しい。「また悟は、そんなこと言って」 太一が、俺を呆れた目で見る。がすぐに真剣味を帯びた目になり「確かに。仲の良いクラスメイトは居るけどさ。俺にとって、悟が一番の親友だ」「出来れば、その台詞も俺じゃなくて、他の奴に言って欲しいもんだけどな」 全く何で太一は、いつ
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2.一難去って
「あー疲れたぁ」 神崎さんが俺に声を掛けた後、太一は当たり前として全く関わりの無い男子達まで俺に詰め寄ってきて質問攻めに遭い疲労困憊状態と化した。「お疲れー」 そんな俺を、太一はニヤニヤしながら労ってくる。「絶対お前面白がってるだろ」「そりゃあ当然」 このやろー。そりゃ傍から見てれば、楽しいだろうな。出来れば、俺も見る側に回りたかったわ。「でも本当あの鉄壁の神崎さんがよりによって悟に話しかけるなんてな。一体どういう繋がりなんだよ?」「……ノーコメントで」 別に言っても、問題ないような事だが、神崎さんの許可も無しに、言うわけにもいかないよな。それに俺が、形上助けたなんて、知れたらもっと面倒くさい事に、なること間違いない。「まあ言いたくないならそれでも良いけどさ」 こういう時太一は、深く追求してこないから助かる。昔から俺が言いたくないって言えば、無理に聞き出そうとはしてこなかったからな。「でもなんとなく想像は付くけどな」 そう言って、太一はにっこり満面の笑みを俺に向けてくる。「何で嬉しそうなんだよ」「いやあ、だって……悟の良いところを知ってくれる人が、増えたんだからさ」「はあ?」 俺の良いところ? 俺は対して、そんなに性格良くないぞ。というか自分で言うのもなんだが、かなり捻くれてる自信がある。「太一……お前、俺の事を美化しすぎだ! 俺はお前が思ってるほど性格も良くないし、第一長年付き合ってるんだから分かるだろ。俺が面倒くさがりだって事」 俺の反論の言葉に対して、太一は苦笑した上で肩を竦める。「確かに悟は性格が捻くれてるし、面倒くさがりだって事も知ってるよ」「だったら、何で俺の事を良い奴のように言うんだよ」「だってそれは、表向きだって事を知ってるからさ。悟は、捻くれてるように見えても根は真面目だし、面倒くさいって思っても、目の前で困ってる人が居たらなんだかんだ言いながら、助けに行くじゃん」「うっ」 太一の的確な指摘に、俺は反論出来ずに唸る。まあ実際その通りで、神崎さんの事を助けたんだけどさ。「今だったら、神崎さん話してくれるかな」「それはない」 俺は太一の言葉に、無碍もなく否定する。今までの神崎さんを見る限り、他人と接触は疎か会話すらしていないのだ。今回はたまたま、昨日の事が有ったから礼を言いに来ただけだろう。全く律
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