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第283話

Author: おミカン
絵里は案の定、足を止めた。

くるりと振り返り、まぶたを持ち上げて鋭く一瞥する。

「誰?」

寧々は勝手に身体が震えだし、体内で爆ぜかける薬の効きを必死に押さえつける。

「そ、その人……わ、私、知らない……

ただ、あの時……十年前、あなたを助けた人がペンダントを落として、それを和也が拾ったってことだけ」

絵里は胡散臭そうに眉を寄せた。

「それで?」

寧々の顔色はみるみる苦悶に染まり、薬に苛まれて息も絶え絶えになる。

「その後は……あ、あなたも……知ってる、でしょ……

知ってることは全部言った……だから、放して……放してよ……」

和也と何かしたい気持ちがあったのは事実だ。

けれど、絵里に仕組まれた形で落ちれば、自分は終わる。

絵里がいきなり寧々の襟首を掴み上げた。

「私をバカだと思ってるの?」

「ほ、本当だって……嘘じゃない……!」

寧々は絵里の服を掴み返す。血の気の失せた顔は、恐怖と苦痛で歪んでいた。

「……わかった」

絵里の無感情な顔は、欠片も変わらない。寧々を突き放す。

「じゃあ、あとは、存分に味わえばいい」

そう言い捨てて、今度こそ踵を返した。
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Eko
やっと学習しましたね…絵里さん
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