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第125話

Author: キラキラ猫
「どうして今まで教えてくれなかったのです?」

「お前と知り合う前のことだからな」

遥は「へえ」とだけ返し、それ以上は何も言わなかった。

だが、それは嘘だった。

大学に入学したその日に、彼は遥と出会っていたのだ。

ただ、彼が言わなかっただけだ。

最初は、言う必要がないと思ったから。

そして、彼女のうるさく喋り続ける声が少し鬱陶しかったから。

だが、あの日。

着ぐるみの頭を外した時、隣でチラシを配っていた学生のそばに、彼の彼女が駆け寄ってくるのを見た。

湊は、あの時の自分の感情をはっきりと覚えている。

彼は初めて、狂おしいほど激しく、遥に会いたいと思った。

後悔したのだ。

彼女に教えて、ここへ来させればよかったと。

そうすれば、着ぐるみの頭を外した瞬間、彼女の顔を見ることができたのに。

大学に戻った後、湊は遥には連絡せず、一人で芸術学部の周りを歩き回った。

彼女が絵を描いているのを見つけた。

キャンバスに描かれていたのは、瞬だった。

絵が完成すると、向かいに座っていた瞬が慌てて覗き込んできた。

「見せてみろよ!こりゃあ、誰かにプレゼントするのに最高だな
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