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第5話

Penulis: カルガモ
輝和は一瞬虚を突かれたように私を見たが、すぐにまた怒りを爆発させた。

「恵瑠、みっともない真似はいい加減にしろ。お前のくだらない駆け引きに付き合ってる暇はないんだよ!

そんなに暇を持て余してるなら、パートにでも出ればいいだろ!舞香に嫉妬するなんて、お前には彼女に対する罪悪感ってもんが欠片もないのか?

俺たちがどれだけ苦労してお前の代わりに償ってやってると思ってるんだ。それなのにお前はどうだ?何か一つでも彼女のためにしたか!」

さっきまでスマホをいじっていた陽太でさえ、輝和の言葉を聞いてソファから立ち上がり、私の体をドンッと力任せに突き飛ばした。

「ふん!本当に離婚するって言っても、僕は絶対にママなんかについて行かないからな!最低なママ!」

離婚の話に決着がつかないまま、突然インターホンが鳴り響いた。

陽太が慌てて駆け寄ってドアを開けると、そこには大きな袋を抱えた舞香が立っていた。中にはチョコレートが詰め込まれているのが見える。

チョコレートを見るなり、陽太は飛びつくように舞香に抱きついた。

「舞香さん、だい好き!」

私はその光景をただ冷ややかな目で見つめていた。

陽太は元々歯が弱い。甘いものばかり食べて、まともに歯磨きをしないせいだ。この数年間、彼の歯を守るために、私は彼に一切の甘いものを禁じてきた。

しかし、子供というのは、ダメだと言われることほどやりたがるものだ。

彼が泣いてねだっても私が決して首を縦に振らないとわかると、彼は決まって舞香のところへ駆け込んでいた。

そして今もこうして、舞香はたった数粒のチョコレートで、いとも簡単に彼を手なずけてしまった。

陽太はチョコレートを受け取ると、すぐさま包み紙を剥がして口に放り込んだ。

「舞香さん、僕のママになってよ。ちょうど今、パパとママが喧嘩しててさ、もしかしたらすぐ離婚するかもしれないんだ」

舞香はわざとらしく驚いた顔を作った。「輝和さん、私のことで恵瑠さんと喧嘩しないで。あのことはもう何年も前のことだし、私、もう気にしてないから……」

そう言いながら、彼女は手首に巻かれたばかりの包帯を、これ見よがしにちらつかせた。

輝和は血相を変えて駆け寄り、痛ましそうに彼女の手を握りしめた。「どうしたんだ?あの日、血生臭い光景を見たせいで、また発作が起きたのか?」

私はその言葉を聞いて、思わず吹き出してしまった。

「ええ、そうね。こんなに都合よく発作が起きるなんて、正真正銘の病気以外の何物でもないわね」

舞香は輝和の背中に隠れ、ひどく私を怖がっているように振る舞った。

「恵瑠さん、私、あなたのことはもう許したのに……どうして、いつまでも私を追い詰めるの?

私には、恵瑠さんみたいに温かい家庭も、愛してくれる旦那さんも子供もいない……私はただの一人ぼっちで……何一つ持っていないのに……」

立派な名演技ね。反吐が出るほどあざとい。

私は彼女に向かって、にっこりと微笑みかけた。

「大丈夫よ、これから手に入るわ。この男も、この子供も、欲しいなら全部あなたにくれてやるから」

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