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第1083話

Penulis: 木真知子
一方その頃。

隼人は高原の「仮釈医療」に関する情報を徹底的に封じた。

高原を襲った犯人も、すでに彼の掌の内である。

その日、井上に所長から直通の電話が入った。

「さすが社長だ!ここ二日、裏で高原の動向を探る連中が現れたよ。

言われた通り、『高原は襲撃で死亡』って話を、それとなく流しておいた!」

「助かった。礼は必ず、社長から」

井上は報告をまとめ、隼人に伝える。

隼人はオフィスで、新しく替えた携帯のロック画面をぼんやり見つめていた。

――潮見の邸で同居していた頃。

こっそり撮った桜子の写真。

ノーメイクで、バルコニーの陽を浴びている。

ふわりと笑う、その可愛さ。

隼人の薄い唇が、無意識にやわらかく持ち上がる。

瞳に、甘い光が差した。

指先が画面の彼女の頬をなぞる。

「うわぁ......若奥様、めちゃくちゃ可愛いっすね。

これは誰でも一発でノックアウトっすよ」

井上がキリンみたいに首を伸ばし、画面を覗き込む。

「だろ。ほんと、きれい――」

......はっ。

隼人は慌てて携帯を伏せ、冷たい目を向けた。

「誰が見ろと言った。首を引っ込めろ」

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