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第 195 話

Auteur: 柏璇
慎太郎は、真理の傷ついた手に視線がいくたび、胸の奥にざらついた不快感を覚えた。

彼は顔をそらして前を歩きながら言った。「彩乃に頼むしかない。水野グループに問題が起きてるみたいで、彩乃にしか解決できないんだ。今は別の私立病院に移ろう。手術を急がないと」

その「彩乃にしかできない」という事実が、いちばん受け入れがたいことだった。

真理は自分の怪我を気にも留めず、ただ頭の中で蒼司に何があったのかを考えていた――なぜ、彩乃にしか助けられないのか。

朝霧市近郊の小さな地方都市にある私立病院。

慎太郎が立て替えた費用で、真理はその日の午後には手術室に運ばれていた。

足首の怪我を二、三日も放置していたせいで
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