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第 20 話

Auteur: 柏璇
亮介が先に部屋を出る。

会議室の出口で彩乃が追いつく。

「亮介さん、食事をご馳走させてください」

荷物を運んでくれたことも、先ほど一言助け船を出してくれたこともある。

和真はその場で契約書にサインし、彼女の素性を守ると約束した。しかも提示された給与は市場の五倍だった。

高瀬家の看板か、亮介の顔か。理由は分からないが、彩乃にとってはありがたい話だ。

亮介はふっと笑った。

その笑顔は不思議と距離を縮める。

「時間ある?ご飯でも行かない?」

「ええ、今日は特に急いで帰る理由もありません」

子どもたちは家にいない。帰ってもやることはない。

「じゃあ行くか」

桜峰市中心部のレストランー

「朝霧市の店に比
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