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第 82 話

Author: 柏璇
記憶がふと巻き戻り、蒼司の表情は少しずつ和らいでいった。

「これも君のおかげだ。二人の可愛い子どもを授けてくれたんだから」彼は真理を見つめながらそう言った。

真理は視線を落とす。「あの頃の私は、本当にあなたを愛していたの。だから、あなたの子どもを産むことが、いちばんの願いだったのよ」

その声には、どこか寂しさが滲んでいた。

「あとで看護師を呼んで、君のそばにいてもらうよ」蒼司はぎゅっと唇を結び、声を抑えて言った。

真理は瞬きをする。

――そこまでして、彼は彩乃の子どもを待ち望んでいるの?

……

桜峰医院。

蒼司は到着すると、真っ先に真理を整形外科へ運んだ。

立ち去ろうとする蒼司を見て、千尋が唇
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