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第 582 話

Penulis: 江上開花
社内全体が、戦々恐々としていた。

その原因を知っているのは陽太だけだ。

だが、いくら忠告しても無駄だった。

静樹の骨の髄まで染み込んだ偏執的な性質が完全に支配権を握り、自分自身と意地を張り合って戦っているのだ。

陽太がコーヒーを机に置いた。携帯には田中先生から「佐武社長に精密検査を受けさせろ」というブチギレたボイスメッセージが何件も届いていた。

陽太はその件で亜夕美に連絡を取ろうとしたが、電話に出たのはあの菜実というアシスタントで、「佐武社長の決断に口を挟む権利は私にはありません。ただ、お身体は大切になさってくださいとお伝えください」という伝言を預かっただけだった。

陽太は、似た者同士の頑固者
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