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第1873話

Author: かおる
朝陽は護身術や格闘技もそれなりに学んでいた。だが、殺し合いの中をくぐり抜け、当主の座に就いた仁志や怜央とは、やはり格が違う。

そして今、仁志が目の前に堂々と現れた以上、万全の準備を整えているのは間違いなかった。

ただ、朝陽が予想だにしなかったのは――仁志がここまで直接乗り込んでくるとは思わなかったことだ。しかも、恐れのかけらも見せずに。

朝陽が時間を稼ぐ方法を考えあぐねていたその瞬間、仁志はふいに拳銃を取り出した。

「仁志……」

二文字を口にした瞬間、弾丸はすでに彼の体に撃ち込まれていた。だが、思ったほどの痛みはなかった。

一瞬、朝陽は呆然とし、そして悟った。

――麻酔弾だ。

次の瞬間、意識は深い闇に沈んだ。

……

どれほどの時間が過ぎたのか。

ぼんやりと意識を取り戻した朝陽の目に、まず映ったのは、数メートルはあろうかという巨大な鉄檻だった。

彼は一気に覚醒した。自分が鉄檻の中に閉じ込められていることに気づいたのだ。

周囲を確認しようとした瞬間、微かに光を反射する獣の目と視線がぶつかった。

朝陽の瞳孔が激しく揺れる。

そのとき、ようやく理解した。隣の檻には
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