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第 856 話

Author: 水原信
海咲は唇を引き結び、真剣な表情で言った。

「銭谷ママ、負傷者がいるところへ案内して」

「あんた!」銭谷ママは怒りに震えたが、海咲の要求を断るわけにはいかなかった。

負傷者の収容所に近づいた瞬間、鼻をつく血の匂いと腐臭が立ち込め、海咲は思わずえずいた。銭谷ママがその様子を嘲笑う間もなく、海咲は体勢を立て直し、歯を食いしばって中に進んでいった。

その光景は、奴隷キャンプ以上に凄惨だった。切断された腕や脚、えぐり取られた耳、抉られた目……そこにいる人々は見るも無惨な姿だった。顔には血が飛び散り、原形を留めていない者も多かった。さらに奥へ進むと、大きな壺や鉄格子の檻の中に人が押し込められ、這い回るムカ
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