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第 1270 話

Author: 水原信
梨花の母はやはり、動きを止めて固まってしまった。

「この前、もうあの家とは関わりたくないって言ってたじゃない。なのに、なんでまた?」

梨花は黙って視線を落とした。

梨花の母は深いため息をつき、その様子からそれ以上聞くのを躊躇った。

だが、梨花の父にはそんな遠慮はなかった。

「最初はあれだけ言ってたよな。結婚したらちゃんとやっていくって。お前のことは大切にするって。全部、口先だけだったじゃないか」

梨花の父は不満そうに鼻を鳴らした。

「今回のこと、清だけのせいじゃないの……」

「今になってまで、まだあいつをかばうのか!」

梨花の父の声が一気に鋭くなった。

「なら言ってみろ。あいつに問題がないなら
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