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第670話

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アシスタントは社長がこんな表情を見せるのを、一度も見たことがなかった。

まさか……

神崎グループが倒産でもするというのか?

湊はアシスタントの驚愕など見て見ぬふりをした。

彼は応答のない静奈の番号に何度もリダイヤルしながら、嗄れた声で厳しく命じた。

「今すぐ首都へ戻る一番早いフライトを手配しろ!どんなルートでも、どんな手段でも構わん、今すぐだ!急げ!」

彼は画面の中の、静奈があの男について去っていく映像を死ぬほど見つめていた。

彰人……

絶対に間に合えよ!

一方、静奈は「スタッフ」の後について、すでに数分歩いていた。

いくつか角を曲がり、どんどん奥へ進むにつれて、周囲の装飾は簡素になり、少し古びてさえ見えた。

「あの……まだ遠いんですか?」

静奈はたまらず口を開いた。

前を歩く男は歩みを止めなかった。

「エヴァンス博士は絶対的な静けさを好まれ、他人に邪魔されるのを嫌われます。そのため、少し奥まった予備のラウンジを手配させていただきました。すぐそこです。角を曲がれば着きますので、朝霧さん、どうか焦らずにお待ちください」

この説明は……かろうじて筋が通っていた
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