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第107話

Auteur: 墨香
彼女は首を傾げ、隣で集中して運転する湊を見つめた。

街灯の光が窓から差し込み、彼のくっきりとした横顔に明滅する影を落としていた。高い鼻梁、引き締まった薄い唇、暗がりの中でちらつく目尻のほくろが、目を奪われるほど美しかった。

「藤崎さん……」彼女は彼の名を、甘く柔らかい声で呟くように呼んだ。

「ん?」湊は前方を見据え、喉仏がかすかに動いた。

「あなたって……本当にきれいな顔してるね……」明乃はくすくす笑い、震える指先で彼の頬に触れた。

触れた瞬間、微かな電流が湊の顔に走ったようだった。

湊の腕の筋肉が瞬間的に緊張し、ハンドルを握っていた手が滑りそうになった。

彼は深く息を吸い込み、彼女のいたずらな小さな手を掴んだ。「明乃ちゃん、ちゃんと座るんだ、動くな」

「わかったよ……」明乃は不満そうに返事をし、手を引っ込めたが、数秒も経たずにまたソワソワし始めた。

シートベルトを外すと、明乃は気だるい猫のように彼の方へ身を寄せ、頭を彼の肩に預けた。温かな吐息と酒の香りが、彼の首筋にふわりと広がった。

「藤崎さん……頭がくらくらして……気持ち悪いの……」彼女は甘えるように呟き、無意
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