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第357話

作者: シガちゃん
由奈はわずかに眉をひそめた。頭の中に、奈々美が口にしていた言葉がふいに蘇る。

――祐一がICUに入っている。

なぜだ?手術は成功したはずだ。

言葉にできない違和感に胸がざわつく。

倫也はすぐにその変化に気づいた。「どうかしましたか?」

声をかけられ、由奈は我に返る。スマホをそっとしまい込み、首を振った。「ううん、何でもありません」

それから駿介に視線を向ける。「兄が、私に何か用事ですか?」

駿介はうなずいた。「はい。坊ちゃんが上のレストランでお待ちです」

由奈は倫也を見た。

彼は穏やかに微笑む。「急ぎの話かもしれません。行ってきてください」

その言葉に背中を押されるように、由奈は駿介とともにエレベーターへ向かった。最上階のレストランに着くと、駿介は由奈を個室へ案内する。中にいたのは、智宏ひとりだけだった。

「お兄さん、お待たせしました」

由奈が歩み寄ると、智宏は軽く手で合図し、席を勧める。そして書類を差し出した。

「これは交通事故の調査結果です。あなたの考えは、間違っていないかもしれません。由莉奈さんがこの人物に送金していました」

由奈は書類を開いた。車の持
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