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第390話

Author: 結奈々
「本気で嫌なら、理由の一つくらい作って海外出張に行けばいいでしょ」凛音は物事をはっきり見抜くタイプだ。「海外の支社だって、やることはいくらでもあるはずだし」

時也「……」

時也は本音を隠さない友人だった。「僕が行ったら、あいつどうするんだよ」

凛音はふざけた顔でからかう。「それで片想いしてないって言うの?」

「これは純粋な友情だって!」時也は変な噂を背負う気はなかった。「僕がいなくなってあいつに何かあったらどうする。ひとりで抱え込ませるわけにもいかないだろ」

前だって、あいつが柚香と落ち着いたのを見届けてから、やっと安心して海外に行ったんだ。

なのに今、柚香とこじれたら、あいつの世界、また崩れるんじゃないか。

「あなたがいなきゃ生きていけないってわけでもないでしょ?」凛音はこういうことに関しては誰よりも冷静だ。「あなたが思ってるほど弱くないよ。今の彼は、自分自身であるだけじゃなくて、夫であり父親でもあるんだから」

時也「?」

それで?

凛音はひとつ問いを投げた。「じゃあさ、あなたは?同じ立場なの?」

時也は食いついた。「は?僕?違うに決まってるじゃん」

凛音「う
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