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32話 懐かしい手

Auteur: 子猫
last update Date de publication: 2026-02-16 19:00:00

病室に戻ると暁春はいなかった。

代わりにテーブルの上にメモ書きがあり、少し用事で出て行くが、直ぐに戻るという内容が書かれていた。

そのメモを読むとそのままテーブルに戻した。

その時ドアをノックする音がして、優希が声をあげると将生が入ってきた。

「後ろめたいことがなくても特別病棟の警備には緊張しちゃうね。」

パソコンや聴診器などが乗ったカートを押して、苦笑いを浮かべた将生の姿に優希は安心した笑みを浮かべた。

「ああ、良かった。おでこの傷口を見てほしいの。お風呂に入ったら間違って濡らしてしまって…。」

そういいながらタオルを取って見せる。

将生はそれを見て、困った表情を見せながらカートから処置セットを取り出した。

「まったく…、濡らさないように言ってたのに…。」

消毒液を塗られると、またピ
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