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第2話

Auteur: マリモ
突然、テーブルのコップに付いた見知らぬ口紅の跡、ソファの隙間に落ちた女性用下着が私の目を刺した。

「ずっと俺に抱かれたがってただろ?5年も経ったんだ、欲しくないわけないだろ?」

驚いて振り返ると、雲人の目尻が赤く染まっていた。

しかし彼が友人たちに言っていた汚らわしい言葉を思い出し、私は一瞬で視線をそらした。

「疲れたの。休ませて」

私の拒絶に、雲人の目の情熱はたちまち消え、苛立ちに変わった。「前に必死に抱かせてくれと哀願してたくせに、どうした?お前は俺の女だろ?もう我慢してないで、素直にしろよ」

そう言って、私を無理やり壁際に押し付け、服を引き剥がして裸にした。

息を呑む間もなく、私は寝室に押し込まれ、彼は外で鍵をかけた。「用がある。今夜はそこで大人しくしてろ」

私は寝室中を探し回ったが、服は一枚も見つからなかった。シーツやカーテンまでもが取り外されていたのだ。

家の中だし、裸でもいいか……

そう思った矢先――向かいの別荘から、いくつの双眼鏡の反射光がキラリと光った。

「今日の目玉の女だ。雲人さんが下見させてくれた。この容姿なら、高値つけるぜ、すげえ女だ!」

「見せてくれ見せてくれ!マジで綺麗だな……でも、あのオークションには大物が集まるから、俺たちじゃ勝てないかもな」

「どうせ買えないなら、今だけでも楽しんどこうぜ!ハハハ!」

……

私は硬直した。下品な視線が、無数の針となって私を貫いた。

身を隠す術もなく、私は隅で震えながら体を抱きしめた。

その間、雲人も暇ではなかった。一階では涼子と情事にふける音がはっきりと聞こえる。

「星奈はマジで俺が抱きたいと思ってるんだぜ。食い尽くすような目で見やがって、まっぴらだ」

話す合間には、消毒液を噴射する音も伴っていた。

「涼子、安心しろ。お前だけが俺に触れていい。俺は絶対に穢れたくない」

一階からの声はますます耳を覆いたくなるようなものになっていく。

私は心を凍らせ、体を抱きしめたまま、たとえさらに多くの目が私に注がれようとも、私は麻痺して受け流すだけだった……

夜中になって、雲人がようやく鍵を開けた。何事もなかったように淡々と言った。「仕事に夢中で忘れてた。早く着ろ、風邪引く」

彼は待ちきれないように私に寝間着を投げつけ、まるで一秒でも長く見れば、目が汚れるとでも言うように。

私は慌ててそれを羽織ったが、体の冷たさは消えなかった。

雲人はスマホを見て、独り言をつぶやいた。「怪しいな、おばあ様は治ってないのに、なんで退院しようとしてるんだ?」

私は適当に嘘をついた。「気分転換にでも出たかったんじゃない?」

続けて、彼のスマホが鳴り、私は一瞬で痛烈な内容を目にした。

【雲人さん、裸の写真と配信、反響あるぜ。一人が予備入札で6000万円つけてきたぞ、でもな、七十歳近いジジイだ、星奈も幸せ者だなハハハ!】

そうか、部屋には小型カメラが仕掛けられていた。つまり、私の裸は向かいの野郎どもだけでなく、オークション参加者にも、リアルタイムで配信されていたのか……
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