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第78話「決別の宣告」

Autor: ひなた翠
last update Fecha de publicación: 2026-11-02 20:00:09

 誰もいなくなった広い大宴会場に、高い天井のシャンデリアから虚しい光が降り注いでいた。

 足元の硬い床では、烏丸会長が両膝をついて深々と頭を下げている。その隣で、会長の太い手に後頭部を押さえつけられた慶吾が、床に額を擦りつけていた。

 静まり返った会場で、杏莉は背筋を伸ばし、床に伏せる二人を見下ろした。慶吾の怒鳴り声に怯え、自分の感情を押し殺して耐え続けてきた日々が、胸の奥をよぎっていく。

 杏莉は唇を開き、震えのない、まっすぐな声で告げた。

「婚約破棄はしたいと思っています」

 澄んだ声が、静寂の満ちる会場の隅々まで響き渡る。夏の日、研究室で貴斗に『私、この

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