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第4話

Author: 遠野ねこ
電話の着信音が何度も何度も鳴り響いていた。

画面には「秋月杏奈」の四文字が繰り返し点滅していたが、俺はとうとう応答のボタンを押さなかった。

表示されるのは、彼女が何度も何度も、ひっきりなしに送りつけてきたメッセージだった。

母さんの居場所を取り乱したように問いかけ、どこへ行ったのか、俺はどこにいるのか、どうしてずっと電話に出ないのかと尋ね続けていた。

俺はその文面を見つめながら、指先をかすかに震わせた。胸の内では、何とも言えない感情が入り混じっていた。

彼女はようやく、俺と母さんを気にかけることを思い出したのだ。けれど俺にとっては、もう何の意味もないことだった。

画面の上で明滅するその名前を見つめた末、俺はついにスマホの電源を落とした。

俺が退職してから、もうしばらく経っていた。

この数日、俺は外の世界との一切のつながりも、あらゆる音も断ち切っていた。

この街の片隅に身を潜め、ひとりで息をひそめていた。

母さんが亡くなってからというもの、俺はずっとまともに休めていなかった。もうどうしようもなく疲れていて、まぶたを持ち上げることすらできず、ただ眠りたかった。

気持ち
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