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第217話

Author: 風羽
そう言うと、彼は反対側から降りて店の中に入った。

5分も経たないうちに、藤堂沢はペット用サニタリーパンツの入った袋を持って出てきて、それをトランクに入れた。車に乗り込むと、シェリーの頭を撫でながら、九条薫に言った。「超小型を買ってきた。家に帰ったら着けてやってくれ」

九条薫は「うん」と返事をして、顔をそむけて窓の外の景色を見つめた。

車が再び走り出すと、藤堂沢はさりげなく彼女に話しかけた。「伊藤夫人から、お前が商売を始めたいと聞いだが......金が足りないのか?足りないなら俺に言え」

彼の口調は穏やかだったが、どこか支配的な雰囲気を漂わせていた。

九条薫は少し不快感を覚え、冷たい口調で言った。「沢、私のことに干渉しないで」

「ただ心配しているだけだ」

前方の交差点が赤信号になり、藤堂沢は車を停めた。

彼は彼女の方を向き、優しい声で言った。「たとえ離婚したとしても、俺たちは家族のようなものだろ?薫、ただ家族としてお前を心配しているだけなんだ......それもいけないのか?」

彼は本当に優しく思いやりがあり、まるで最高の元夫のようだった。

しかし、九条薫は彼と何年も一緒に暮らしてきた中で、彼に何度も裏切られ、失望を味わってきた......彼女はこれが男の策略、女の心を揺さぶるための策略であることをよく知っていた。

彼女は冷淡に拒絶した。「沢、私たちの間で一番いい関係は、何の関係もないことなのよ」

すると、彼女の手を彼に握られた。

車内は薄暗く、お互いの顔ははっきりとは見えなかったが、見つめ合った時、二人の瞳の奥に光が見えた。一方は悲しみに濡れた光、もう一方は女に対する男の独占欲に満ちた光。

藤堂沢は彼女の手を強く握り、逃がさないようにした。

彼は狭くて静かな車内で、秘めた言葉を彼女に囁いた。「薫、俺は後悔している。離婚した後、何人かの女性と食事をしたり、付き合ってみたりもしたが、彼女たちに全く興味が持てず、男としての本能も全く感じなかった......でも、今夜のレストランのトイレで、俺は全てを投げ打ってお前とそこで関係を持ちたいと思った。お前の掠れた、我慢できない声で俺の名前を呼ぶのを聞きたかった。俺のせいで我を忘れてしまうお前の顔を見たかった。俺を愛して欲しい!」

九条薫は顔を赤らめたが、平静を装って、「感心したわ。下劣なことを、あんなに上品に言えるなんてね」と返し
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