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第1093話

Author: 小春日和
黒澤おじいさんは深く息をつき、気持ちを落ち着けた。

どうせまた、遼介が招待状を渡したに違いない。

せっかくのめでたい日に、あの立花を呼ぶなんて、どういう了見だ?

以前から立花の顔を見るたびに、あの若造は何か悪いことをしそうな面構えだと思っていた。

「旦那様、今日はお祝いの日です。せっかく祝福に来てくださった方を追い返すのは、さすがに縁起が悪うございますよ」

「そうですとも、旦那様。ここは立花社長にも一杯お酒を差し上げてはいかがでしょう」

周囲の言葉に押され、黒澤おじいさんも、せっかくの晴れやかな日に立花に水を差されてはかなわんと思い、結局それ以上は何も言わなかった。

黒澤おじいさんの許しが出ると、立花を囲んでいた警備員たちはすぐに下がった。

「立花社長、お席はこちらでございます」

執事が前に出て案内すると、立花は軽く周囲を見渡した。その視線を受け、周りの商人たちはまるで猫に見つかった鼠のように、慌てて目をそらし距離を取った。

やがて立花は周囲を見回し、黒澤おじいさんの席を指さして言った。「俺はあそこに座る」

「立花社長、あちらは主賓席で、ご親族以外はご着席いただけ
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