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第987話

Auteur: 小春日和
「売上が落ちたのは俺のせいじゃない!単純に手が回らなかったんだ!」

Mグループのオフィスで、伊藤は目の前の真奈と黒澤を恨めしそうに見つめながら声を上げた。「俺一人で三人分の仕事をやってるんだぞ!本当に手が足りないんだ。それに、なぜか契約を途中で切りたいっていう客が急に増えてきて、毎日飛び回って、会議だらけだ。少しは理解してくれよ」

幸江が横から口を挟み、かばうように言った。「私が証明するわ。この数日、彼は犬みたいにこき使われてオフィスで働き詰めだったの。決して能力が足りないわけじゃない。相手が強すぎて対応しきれなかっただけよ」

「その通り!」

伊藤は急に胸を張り、「美琴さんの言う通りだ!遼介、お前まだ手当て払ってないだろ!」と威勢を取り戻した。

ソファに腰掛けていた黒澤は、真奈に茶を注ぎながら静かに言った。「手当てなら家内に請求しろ。我が家では金の管理は俺の担当じゃない」

「お前ってやつは……」

伊藤が立ち上がろうとした瞬間、真奈はカードを一枚取り出して彼に放った。「ほら、これがあなたの手当てよ」

「さすが真奈、わかってるな!」

伊藤は受け取ったカードを見つめ、眉をひ
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