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第 111 話

Author: スイカのキノコ
ふじさき先生は脈を取り終えると、瀬名祖母に微笑みかけながら言った。「体には特に大きな問題は見られませんが、病院で検査は受けられましたか?」

瀬名祖母はうなずき、視線で真依に答えるよう促した。

真依は心ここにあらずといった様子だったが、瀬名祖母に腕を小突かれて、ようやく我に返る。「……検査もしましたし、注射も受けました。でも、効果はありませんでした」彼女は穏やかな口調でそう答えた。

「では、鍼治療を試してみましょう。それと、いくつか漢方薬を処方して、体の調子を整えていきますね」ふじさき先生は優しく、落ち着いた声でそう言った。

「そんなに簡単に言って大丈夫なの?」瀬名祖母は、どこか不安げに問い返し
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