由佳:「……」めちゃくちゃ気まずい。何の関係もないのに、同じベッドで寝ているうえに、しかも抱きしめられているなんて。これ……さすがにまずいんじゃない?由佳はそっと身じろぎして、離れようとした。「動くな」景司の腕の力が強まる。呼吸もどこか荒い。近すぎる距離。彼の体の変化が手に取るように分かって、由佳の顔は一層赤く染まった。「じゃあ、離してよ」「男の正常な反応だ。知らないのか?」低く、喉の奥でくぐもった声だった。「なんで私がそんなこと知らなきゃいけないのよ」景司は彼女を一瞥し、ふっと小さく笑った。「説明は?」由佳は唇を噛み、胸の奥が熱くて言葉にならなかった。ただ、逃げ出したい一心だった。「景司、私たち……こういうの、ちょっとまずいと思うんだけど。先に離してくれない?」景司は静かに言った。「お前が昔、俺にキスしたときは、まずいかどうか考えなかったのか?」「……」まさか、そんな昔のことを持ち出されるなんて。由佳は息をのんで黙り込む。体に伝わる妙な感触を必死に無視して、しぼり出すように言った。「なんで私がここにいるのか分からないけど……でも約束する、わざとじゃないの。信じてよ」「その説明、何も言ってないのと同じだな」「私だって、したくてしてるわけじゃないし……本当にわけが分からないのよ」景司は目を閉じて低く息を吐いた。「ふむ……じゃあ俺が寝てる間に、お前は何か企んでたって解釈していいのか?」「そんなの絶対ありえない!」由佳は即座に否定した。濡れ衣を着せられるなんて、たまったものじゃない。「じゃあ、なんで俺のベッドにいた?」「……」ったく、また話が戻るなんて。どう説明しても納得されそうにない。景司に企みなんてないことを証明する方法も思いつかない。八方ふさがり。「なんか言えよ」沈黙する由佳に、景司は不意に手を伸ばし、彼女の腰の柔らかい肉を軽くつねった。「ひゃっ……!あなた、なにすんのよ!」由佳はびくりと体を震わせ、思わず身をよじった。その瞬間、景司は身を翻して彼女を押し倒した。片手で彼女の頭の横を支え、半身の重みが由佳の上にのしかかる。「な、何してるの……?」震える声。景司は由佳の怯えと羞恥を映した瞳を見つめ、
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