唯花は理解して笑って言った。「明凛もそう言ってた。姫華、伯母様はいらっしゃる?」唯花は袋を提げて、姫華と一緒に屋敷の中に入っていった。「ええ、いるわよ」姫華はそう答えると、また小声で話した。「お母さん、最近はちょっとおとなしいんだけど、でもやっぱり善君と一緒にいるのが受け入れられないみたい。唯花、頃合いを見て、お母さんにちょっと善君の良いところを話してよ。私たちがいくら言っても、お母さんは聞く耳を持たないの。あなたと唯月さんの話なら、お母さんも少しは聞いてくれるわ」唯花は快く承諾した後、また尋ねた。「伯母様、おとなしいって、何かあったの?」「あとでまた話すわ。あなたにしか話さないから、絶対に秘密にしてよね。明凛にだって教えないで。彼女が知ったら、私も大変なことになるのよ」明凛は今、悟の妻だ。もし彼女にここ二日ほど弦がこそこそと贈り物をしてきていると知られてしまえば、明凛は絶対にそれを悟に伝え、それが弦の父親に伝わり、九条家のみんなに知られてしまう。弦の父親は今狂ったように、息子の気持ちを動かせる女性を探しまわっている。もしそんな彼に弦の最近の行動が知られてしまったら、夜中でも神崎家に結婚の申し込みに来るかもしれない。詩乃は娘を星城出身の男性と結婚させたいと思っているが、九条弦のような立場の人間には、やはり娘を嫁がせるのは躊躇ってしまう。主に、弦は姫華に対して一切愛情などなく、淡々とした様子であることが原因だ。弦があのようにしたのは、絶対に人には言えない目的があるからだ。あのような弦と比べて、詩乃は善の良いところが見えるようになった。それで、ここ二日はかなりおとなしくなっている。善が家に訪問してきても、以前よりも少し態度が良くなっている。姫華の話を聞いて、唯花は自分が旅行している間に、二人の親友が何かで衝突したのかと思い、気になって尋ねた。「明凛に知られたらまずいのね?彼女と喧嘩でもしたの?」「そうじゃないわ、別に喧嘩なんてしてない。結婚に関する大事なことよ。さ、家に入りましょ。お母さんに聞かれたらまずいから話はここまでね」姫華は別の話題に変えた。唯花は何があったのかとても気になっていたが、姫華に話題を変えられてしまった。話したくなさそうだったので、唯花もそれ以上尋ねることはしなかった。唯花がここ
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