唯月はため息をついた。「たまに彼って子供っぽくなるのよね」主に、交通事故で足が不自由になったことが、隼翔に大きなショックを与えてしまったからだ。彼が唯月のことを本気で深く愛していなければ、彼は本当に自暴自棄になって一生立ち直れなかったかもしれない。「お姉ちゃん、後で理仁に言って様子を見に行ってもらうから。陽ちゃんを連れていってもらおう。東さんは陽ちゃんのことをとっても大事にしてるから。あの子を見れば、お姉ちゃんに責められてるわけじゃないってわかると思う」「彼も私が別に責めてるわけじゃないってわかってるよ。一度だって私は何か恨み言を言ったことなんてないもの。ただ、彼は自分自身が役立たずだって思ってるの。長い期間リハビリを続けても、普通の人のように歩けるようにならないから。自分に腹を立てたって仕方ないっていうのに、足を力いっぱい叩いたりするのよ。実際、彼のリハビリの効果はかなりのものだわ。彼と同じような目に遭っても、普通の人なら半年は立つことはできない。彼は早くに立てるようになって、数歩なら支えなしで歩けるようになってるんだもの、すごいことなのに」隼翔は事故当時、両足に重傷を負ってしまった。努力をしてリハビリを続けているが、そもそも状態がかなり悪かったのだから、すぐに良くなるはずはない。医者からは以前と同じように歩けるようになる可能性が高いと言われている。ただ、リハビリを諦めずに続けるしかない。「お姉ちゃん、心配しないで。私と理仁で彼を元気づけてくるから。柏浜に行ったら気をつけてね。他のことは二の次よ、お姉ちゃんの安全が一番なんだからね。黛家の当主は残酷な人だから、表立って何かしてくることはないけど、裏で一体何をするかわからないのよ」唯花は携帯を持って、奏汰と玲の連絡先を唯月に送った。「奏汰さんと玲さんの電話番号入れておいて、何かあったら二人に連絡すればいいから。玲さんは柏浜の人だし、白山家はあちらでは一、二を争う名家だから、きっといろいろ助けてくれるよ。もし妊娠してなかったら、一緒に行きたかった」唯月は奏汰と玲の携帯番号を保存して言った。「安心して、お姉ちゃんなら大丈夫だから、私は柏浜でビジネスの開拓のために、下調べに行くだけよ。別に黛当主と喧嘩するわけじゃないわ」「理仁に言って、ボディーガード二人手
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