-279 人魚も人も- 双方の意見は確かに意表を突いていた気がする、しかし1番大切なのはそこではない。誰もが聞いてもそう思うだろう、最低でも俺はそうだった。ピューア「でも無理よ、もうすぐイャンはここからいなくなっちゃうじゃない。イャンには・・・、気持ちを楽にして新しい店舗に行って欲しいのよ。」 ニクシーの言葉に好美は多少の抵抗感を覚えていた、この抵抗感が本心からの言葉では無い事は明らかだという事を表している気がしたのは俺だけだろうか。好美「本当にそう思ってる?ピューアには悪いけど長年一緒に働いているから私には分かるんだよ、怒らないから本当の気持ちを教えてくれない?」 好美が優しく話しかけるとナイトマネージャーは涙ながらに震えだした、きっとピューアの本心と共に隠れていた「女」の部分が表に出て来たと思われる。と言うかこの場面に俺はいるべきでは無い様な、何か参ったな・・・。好美「馬鹿ね、そんな事言いながらも結局は覗き見るんでしょ。」 すみません、一応作者なので許して下さい。それで?そちらにいらっしゃる人魚様の本音は如何なんですか?好美「分かったわよ、女を急かすもんじゃ無いの。嫌われるよ?」 すんません、ただ俺は話を進行させたかっただけなのでお許し頂ければと思うのですが。好美「はいはい・・・、馬鹿な作者がごめんね。何か持って来るからゆっくりしてて?」 ドリンクバーの方向へと向かいお茶を片手に戻って来た好美、やはりこう言った話は女同士でするのが1番だという事なのだろうか。ピューア「ありがとう、少し落ち着いたわ。」好美「良かった、そっちのタイミングで話してくれたら良いからね。私は待っているつもりだから。」 その時の好美はオーナーとしての顔では無く、いち友人としての顔をしていた。この良い雰囲気が働きやすい環境を作っているのだろう、そんな中でピューアはやっと重い口を開きだした。ピューア「やっぱりあんたには嘘をつけないね、好美ちゃんが察した通り私も一緒に行きたいよ。好きな人と一緒にいたいのは誰だってそうでしょ、好美ちゃんにとって守君がそうなら私にとってはイャンなの。何を捨てても私はイャンと一緒にいたい。」好美「そうか・・・、じゃあちょっと待ってね・・・。」 それから数分の間目を閉じて全く動かなかった好美、何処からどう見ても不自然だとしか言えない。
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