母に言われると思っていたけど、やっぱり言われたか。家事のことを。 「分かっているわよ。自宅に居る時は、なるべく作るようにしているから」 「ならいいけど……。そんなことよりも、あれから、どうなったのよ? あなたたちの関係は?」 「うっ……」 早速、直球に言われてしまう。 どう反応したらいいか分からず戸惑った。課長とは色々あったばかりだ。 「まぁ…上司だし。毎日会っているわよ」 「会社のことも大事だけど、プライベートのことよ! まさか、断っていないでしょうね!?」 もし断ったりしていたら、うるさかっただろう。今も、うるさいのに それこそ顔向けができないとか色々言われそう。 亜季は、ため息を吐きながら座ると手を合わせる。 「いただきます。大丈夫。こないだも一緒に食事をしたばかりだし」 「まぁ、本当なの!? で、どこまで話が進んでいるの? 式の予定はいつ?」 式って……話が飛び過ぎだろう。 いくら、お見合いしたからって、いきなり結婚の話とは。今の時代はデートを重ねた上で決めることも多いのに。 「う~ん。そこそこ。たまに一緒に食事するだけ」 さすがに母親にデートしてキスをしたなんて恥ずかしくて言えない。 しかも、今日なんて叱られたなんて……。 言ったら、何を言われるか分かったものではない。 「はぁっ? それだけ? あんた……学生ではないんだから、せめて将来のことぐらい話し合いなさいよね」 「そんな無茶を言わないでよ…上司なんだから」 「いい年なんだから、それぐらいの強引があってもいいわよ。話を進めないと結婚なんて意識されないわよ!? 特に、あんたの場合は」 「そんなにガツガツとできないわよ。私だって立場があるし」 あんたの場合って。母親ながら酷い。 亜季は母の言葉にショックを受ける。それに櫻井課長だって、立場がある。 そう簡単に決められないだろう。亜季自身も。 「ハァッ~これだと結婚は、いつになるか分かったものではないわね。あんまり曖昧にしていると向こうから断られるわよ?」 母は、さらに酷いことを言ってくる。ズキッと、何だか胸が痛む。 櫻井課長に断られる。確かに、そういうことだって有りえるだろう。 亜季が想ったところで向こうが呆れ、愛想を尽かされたら終わりだ。 縁談も無くなる。言葉
Last Updated : 2025-03-05 Read more