鬼課長とのお見合いで

鬼課長とのお見合いで

last updateLast Updated : 2025-04-12
By:  愛月花音Completed
Language: Japanese
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松井亜季(28)は、広告代理店で勤めて6年目。  いつか大きなイベントや会社の広告を自らの手で作りたくて この会社に就職した。  仕事が忙しく婚期が遅れる日々。すると、 親の勝手な都合でお見合いする事に……?  しかしお見合い相手は、会社で怖いと評判で鬼課長と呼ばれている 櫻井課長(32)だった!?  最初は嫌がっていた亜季だったが、鬼課長は不器用ながらも一生懸命想う告げてくる。 その表情に、意識をしてしまった亜季は改めて食事をすることに。 そこで見せてくれた誠実で可愛らしい一面に少しずつ惹かれていく。 しかし、そんな純粋な2人に波乱が? 切なく胸キュンな 鬼課長&主人公の純愛オフィスラブ。

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Chapter 1

第1話・『課長とのお見合い』

 松井亜季(まつい あき)は、広告代理店で勤めて六年目。

 いつか大きなイベントや会社の広告を自らの手で作りたくて、この会社に就職した。

 バリバリの働くキャリアウーマンなんて言えないし、失敗も多い。それでも必死に頑張ってきた。

 そんな亜季には苦手な人が居る。それは、この人だ。

「おい。何でお前の書類には、いつも誤字があるんだ? これで何度目だ?」

「申し訳ありません」

 必死で謝る男性社員。部下に叱っているのが、櫻井(さくらい)課長。

 背が高くて、細身なのに肩幅が広く、鍛え上がった体。その上に眉間にシワを寄せて、鋭くつり上がった目つき。

 周りから恐れられて『鬼課長』というニックネームを付けられているほど。

(うわぁ~今日も怖い)

 櫻井課長の怒鳴り声で亜季は思わずビクッと肩を震わせた。

 すると 同期で友人の玉田美奈子(たまだ みなこ)に話しかけてくる。

「ねぇ、相変わらず怖いわよねぇ~鬼課長」

「……う、うん。そうだね」

 思わず亜季も頷いてしまう。真面目で異常に厳しい。

 見た目もあって余計に、そう思われていた。亜季も恐れている1人だったが。

 直接こっぴどく叱られたことはないが、仕事のことで何度か注意を受けたことならなる。それでも、かなり怖かったが。

「聞く話だと課長って独身らしいわよ? まぁ、あれでは結婚なんて出来ないわよねぇー」

 美奈子は、クスッと笑いながらそう言ってきた。

(櫻井課長って、独身だったんだ? へぇ~)

 失礼ながら納得してしまった。だって、あまりプライベートとか想像ができない。

そもそも、どんな女性が好みなのかも知らないし、そこまで興味もない。

しかし運命とは何とも皮肉なもの。

 まさか、この櫻井課長とお見合いをするなんて夢にも思わなかった。

 それは、数日後のことだった。

 母が突然、一人暮らしをしているアパートに来たと思ったら、お見合い話を持ち出してきたのだ。

「はぁっ? お見合い……私が!?」

「そう。習い事で知り合った人の息子さんなんだけど、独身らしくてね。優秀で、いい方らしいから引き受けてきたの」

 あっけらかんと明るく話す母に呆れてしまう。亜季は思わず。ため息を吐く。

(そんな勝手に引き受けないでよ!?)

 いくら仕事で恋愛を疎かにしているからって、勝手に相談もなく決めないでほしい。

 そうではなくても最近忙しいというのに。

「嫌よ……お見合いなんて。私は、まだバリバリに働きたいし。それに結婚するなら恋愛結婚の方がいいわ」

「何を言っているのよ? そう言ってばかりで、もう28じゃない。そんな贅沢なことを言っていたら婚期逃すわよ? それに、この方は有名大学を卒業して、あなたが働いている会社で32歳の若さで課長として出世しているのよ? こんな条件のいい人をあなたが探せるとは、思えないけど」

 母は、くどくどと文句を言ってくる。こうなった母は誰も止められない。

 それよりも気になる言葉が。会社の課長さん?

「私の働いている会社って、相手どんな人なの?」

「あら、興味持つ気になった? お見合い写真もあるのよ~この人なんだけど」

 そう言ってお見合い写真を渡される。まさかと不安に思いながら見ると、その相手にショックを受けた。

 いや、ショックより驚きに近い。だってその相手は、櫻井課長だったからだ!

 スーツ姿でキリッとした表情で写っていた。相変わらず目つきは悪いが。

(えぇっ!? ちょっと……待って。私に櫻井課長とお見合いをしろと言うの?)

 いくらなんでも、むちゃくちゃだ。

 こんな偶然があっていいものだろうか。いや、ありえないだろう。

 容姿がおかしい娘に母親は、

「あら、同じ会社だと言っていたけど、やっぱり知り合い?」と聞いてくる。

「私の上司よ。企画営業部の課長なの」

「あら、丁度いいじゃない。これも何かの縁ね。ぴったりじゃない」

 母親は天然なのか? そんな縁はいらない。

 亜季にとったら罪悪以外は何でもないだろう。下手に断ったりしたら気まずい。

 むしろ生意気だと思われるかもしれない。そうではなくても上司としてでも苦手なのに。

「断って。櫻井課長だと気まずくて仕方がないわよ!」

「そんなのダメよ! 引き受けちゃったんだから。会うだけ会いなさい。悪い条件ではないのに……この子ったら、まったく、もう」

「相手は、上司よ!? 嫌に決まっているじゃない。こんなの」

「もう文句ばかり言わないの。とにかく、お見合いだけでもしなさい。いいわね?」

 母にビシッと言い返されしまう亜季。いくら嫌だと言っても聞いてもらえず結局、会うはめになってしまった。

 こんなの会社の人に知られたくない。知られたら最悪だったねと笑われるだろう。

 あぁどうしたら、このお見合いを辞めることができるのだろうか?

 いっそう向こうから断ってくれたらいいのに。

 亜季は頭を抱えることになってしまった。 

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