150. 第十二話 味方の邪魔をしない ミサトはバイトを休んで雀聖位戦の準決勝を観に行った。元々、勝ち抜いたら出勤出来ないのでこの日のシフトは入れていなかったのだ。飯田ユキも誘って2人で準決勝を観戦しに行く。 「雀聖位戦って言うのは大きなタイトルだよね? それの準決勝に麻雀部から2人残るってすごくない?!」「マナミもユウも本当に強いからね。自慢の友達よ」「なんだか私も鼻が高いな」「もっと鼻が高くなるように今日は2人が決勝進出できるよう応援しましょ!」「そうだね!」 ──── 「ここが銀座かー」「試合はもうとっくに始まってるわね」「帰りにでいいから画廊とか見て回りたい。ねえ、いいでしょミサト」「はいはい、帰りにね」 到着すると既にユウの卓が一回戦のオーラスだった。(ちなみにマナミの卓はまだ開始していない。準決勝からは映像対局なので対局を順番に行い、解説者などもちゃんといる) ユウはトップ目であった。この準決勝は同じメンツで2回行い上位2名が決勝進出という仕組みだ。 「リーチ!」 するとラス目からノータイムで力強いリーチがかかった。二着目の親との点差は16700なのでリー棒が出ると親マンツモでトップを捲られる。 ちなみにその時のユウの手はこう。 ユウ手牌三伍⑨⑨⑨22567中中中 八ツモ ドラ2 実はユウもテンパイしている。ここにラス目からリーチがこようがラス目には跳満放銃してもトップであり迂回する必要はない。なので八萬ツモ切りでテンパイキープ。あるいは親が追いつく前にラス目に和了ってほしいため差し込んでもいい。そう思うのが普通だった。しかし…&hellip
Terakhir Diperbarui : 2025-07-06 Baca selengkapnya