カランダルさんの作業完了までの数日間は冒険者ギルドで簡単なクエストを受けたり、例の広場でフリーマーケットに参加したりして過ごした。 そして、四日後にカランダルさんから特性付与が終わったと連絡が来たので、俺達は早速カランダルさんの鍛冶屋にやってきた。「いらっしゃい。早速来てくれたんだね。楽しみにしてくれていたようでこっちも嬉しいよ」 「もちろんです。出来上がるのを心待ちにしていましたから」 「防具までお願いしてしまったのにかなり早かったですね」 「あぁ、黒切を仕上げたことで何か閃きを得たような感じでね。自分でも驚くくらいスムーズに特性付与が進められたんだ。調子に乗ってしまったおかげで少し寝不足だけど」そういうカランダルさんはよく見ると目の下にうっすらと隈ができていた。 しかし、その表情は満足げだ。「俺達の為に、そこまでして頂いてすみません」 「いやいや、こっちも楽しくなってしまって勝手にやったようなものだか気にしないで下さい。さて、お待ちかねの品はこちらになります。どうぞ」そうして後ろの棚から俺達の武器、防具をカウンターに並べた。 俺は早速久しぶりの魔銃を手に取ってみる。「・・・ん~?持っただけだとあんまり違いは分からないですね」 「前にも言ったけれど能力向上は補助程度だからね。流石に持っただけで実感するほどの効果を得るのは難しいよ。走ったり、敵と戦ってみれば感覚の違いが分かるんじゃないかな」なるほど。言われてみればその通りだ。 隣を見るとカサネさんは水の玉をいくつか浮かべて効果を確認していた。 俺も試してみたいところだけど、ライトは迷惑になりそうだしな。あとの楽しみにとっておこう。「カランダルさん、本当にありがとうございました」 「ありがとうございました」 「お役に立てて何よりだよ。それでだけど、一つ、いや二つお願いがあるんだけど良ければ聞いてくれるかな?」 「なんでしょうか?」 「とりあえずはこの後ヤミネラの店まで行くことになると思うんだけど、その後できれば君達にもサムール村まで来て欲しい、というより馬車に僕も
Huling Na-update : 2025-06-19 Magbasa pa