あれから数日を掛けてパーセルに到着した。 装備や能力が強化されたこともあってか道中の敵は以前よりもかなり楽に対処できるようになっていた。 街に入ると、まずは近くの喫茶店で休憩しようという話になった。 注文を取りに来た店員さんに軽く軽食などを頼んで一息つく。「さて、着いたはいいけどどうしようか。まずはフィレーナさんに話を聞きたいところだけど、まだ午前中だし今は学園かな?」 「そうですね。以前は抜け出して魔法図書館に居たみたいですから、そこを見に行ってみても良いかもしれませんけど・・・」 「あら、また私に会いに来てくれたの?嬉しいわ♪」思わぬ返答に振り向くとそこにはパフェを美味しそうに食べるフィレーネさんがいた。カサネさんも同じように驚いた表情で彼女を見ている。(店に入った時には居なかったよな・・・離席していたとか?フィレーナさんのような人が居たら気づかないはずないし)ともあれ目的の人物の方から来てくれたのだ。探す手間が省けた。 俺より先にカサネさんの方が我に返り、フィレーネさんに挨拶をした。「フィレーナさん、おはようございます。またお会いできて嬉しいです」 「おはよう、カサネちゃん。久しぶりっていうほどでもないかしらね。今回はどうしたの?」 「実はまた相談に乗って欲しいことができまして、どこかでお時間頂けますか?」 「えぇ、構わないわよ。そうね・・・少し所用を済ませたいから、午後にまた私の家まで来てくれるかしら」 「分かりました。ありがとうございます」 「それじゃ、またあとで。良ければまた冒険のお話も聞かせて頂戴ね」話している間にパフェを食べ終えたフィレーナさんは、会計を済ませるとそのまま店を出て行った。「びっくりしたな。声を掛けられるまで全然気づかなかったよ」 「私もです。あの感じだとまた学園を抜け出してたんですかね?普段のフィレーナさんを知っているわけじゃないから判断に困るところですけど」 「まぁ、前回はカサネさんが図書館で話したのと、フィレーナさんの屋敷で遺跡や占いの話をした程度だったしな。それは仕方ないさ。・・・そう
Huling Na-update : 2025-06-29 Magbasa pa