「あ、男子全員いる。おはよ」 男4人で朝食を取っていると、ユキを筆頭に女子たちが2階バイキングへと降りて来た。 ヒナとノノはまだ眠そうな顔をしている。「何食べてるの? それ」「ん、これは"赤毛和牛筋カレードーナッツ"」「え、めっちゃ美味しそう。私もそれ欲しいな」「んなら、これやるよ。来たら欲しがると思って、多めに取っといたから」「さっすがルイ。隣、座っていい?」「いいよ」 持っていったカレードーナッツ2個を半分ずつにし、4人でそれぞれシェアしているようだ。1個が結構大きいため、女子にはそれくらいの方がいいかもしれない。「ん~! こんな美味しいカレードーナッツ、食べた事無いわ!」「だろぉ!? これマジで最高だよなぁ!」「シンヤ君に言ってない」「は!? 朝からひどっ!?」 二人のやり取りに、アスタとカイが笑っている。 朝から騒がしいなこいつら。「シン君ってさ、新崎さんにそんな対応取られてるんだね」「んだよ、二人でそんな笑いやがって。ルイにはクソ甘々なくせに、俺にはいつもこうなんだよなぁ」「まぁ、ルイ君相手は仕方ないよ」「おいおい、あのアスタが諦めんのかぁ?」「だって、彼は"超宇宙人"だから、"蝶"だけに、ね」 ⋯⋯昨日の俺と同じ事言ってるぞ カレードーナッツを食べ終わった女子4人は、次のドーナツを取りに行った。ただニイナだけは、一瞬俺の方を向いてニヤりとした。 ⋯⋯あいつ、俺が逃げたから勝った気になってやがる バカラサバイバルで負けたのがよっぽど悔しかったらしい。 そんなに本気で勝負する必要あったか⋯⋯?「ニイナとなんかあった?」「いいや、バカラで遊んでただけ」「え、違法賭博?」「んなわけねぇだろ」「ルイ君がしてくれたら面白いんだけどなぁ」「お前弁護士やめろ」 俺とアスタの間に、シンヤが割り込んできた。「おい! 弁護士やめたら俺とAR部門プロやろうぜ! おめぇならすぐなれるからよぉ!」「それも面白そうだね」「そのプロを雇ってる"事務所の社長が俺"だろうが」「そうなんだよなぁ。このルイとかいう"一番終わってる野郎"がやってんだよ。こいつプロの大会で優勝しすぎて、今出禁扱いされてんだぜ」「ぷっ」 突然アスタが飲んでいた水を噴き出しそうになった。「きったねぇな、人の出禁で笑うんじゃねぇ」「アス
Last Updated : 2025-08-07 Read more