この年末年始、優希は少しも楽しくなかった。毎日泣いて過ごしたわけではなく、気持ちも落ち着いているように見えた。でも、家族と一緒にいるとき、彼女はいつも無意識に上の空になっていた。綾も心配して話を聞こうとした。でも、優希はいつも「大丈夫」と聞き分けのいい返事をするだけだった。大学が始まって、勉強で忙しくなれば元気になるから、としか言わなかった。しかし、実際のところ、彼女が自分の気持ちを押し殺しているだけだということは、誰の目にも明らかだった。優希がどれほど哲也のことが好きだったか、両親は痛いほどわかっていたから。娘の初めての恋。相手は幼なじみの哲也だったから、こんなにあっけなく終わりがくるなんて誰も思っていなかった。二人は一番熱愛していた時期さえ、乗り越えることができなかったなんて。別れた理由について、優希は頑なに話そうとしなかった。ただ、「哲也をがっかりさせたから」とだけ言った。そう、優希は考えれば考えるほど、問題は自分にあるのだと思えてきた。最初に哲也を誤解して、彼の心を傷つけたのは自分だ。だから、哲也が別れを切り出したのも、自業自得なんだと。あの日から、優希は毎晩、雪と氷の世界の夢を見るようになった。吹雪が吹き荒れる真っ白な世界で、彼女はただ、厚く積もった雪を踏みしめながら出口を探し続けた。また、あの真っ白な夢から飛び起きて、優希は胸を押さえて荒い息をついた。そして、顔は青ざめ、額と背中はとっくに冷たい汗でびっしょりだった。N国で別れてから、もう2週間が経っていた。冬休みもあと2日。明後日には、東都大学に戻らなければならない。この2週間、家族はみんな、できる限り彼女のそばにいて、気にかけてくれた。優希も家族を安心させようと、いつも通りに振る舞い、食事もきちんと摂り、規則正しい生活を心がけていた。ただ、毎晩のようにあの白い夢に閉じ込められ、もがき苦しんで目を覚ますと、もう眠気はどこかへ消えていた。そして、薄暗く静まり返った部屋で、一人で朝が来るのを待つのだった。睡眠不足のせいか、最近は食欲もだんだんなくなってきた。三食きちんと食べようと頑張っているのに、体重はいつの間にか1.5キロも落ちていた。でも、これは全部、失恋のせいだと優希は思っていた。きっと時間が経てば、少しずつ良くなるはずだ
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